春の味
今日はスーパーで買ってきたえんどう豆で、豆ごはんを作った。
豆の鮮やかな緑色としっかりした食感を楽しむには、米を炊いたあとに混ぜ込むほうがよい。そこで、まず豆をちょうどいい固さにゆがき、その煮汁を使って米を炊く。そうすれば豆の香りが米に移るし、少し残った煮汁に浸しておいた豆を、炊きたての米に混ぜれば、豆の食感も緑色も残る。母に教えてもらったこの方法で作ってみた。味付けは昆布と塩だけ。白い米に、ぷっくりつやつやの緑色の豆が映えて、見た目にも春!という感じだ。
先日は、義母が筍を届けてくれた。生の筍を自分で茹でたことがないので、茹でられた状態でもらえる筍って本当にありがたい。しかも、生ワカメと庭で採れた木の芽までセットでいただいたので、そのまま若竹煮が完成した。残りは筍ご飯にして、木の芽を散らした。あっという間になくなった。
さらに遡って1か月ほど前、和久傳の「春のにがみ」という常備菜を購入した。ふきのとう、ふき、わさび菜、山うど、茗荷など、春を感じる味覚がきれいに詰められている。2月の終わりから3月末までの期間限定商品で、気になっていたけど手が出せずにいたのを、えいやっと買ってみた。ほろ苦さで春を感じるようになったなんて、私も大人になったもんだ。
いつまでたっても朝は冷えるのに、昼間は初夏のように暑くなったりして、春ってこんなに過ごしにくかったっけと思うけど、食卓では春を存分に楽しんでいる。春はあっという間、と思いがちだけど、実は2月末ごろから既に春の気配はあって、そう考えると意外と長く楽しめる季節かも。私は、ぽかぽか陽気な春より、冬の寒さが残る中にふと春の日差しを感じる早春が好き。
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