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赤いポピーが揺れるとき


こんばんは、はじめまして

はじめましてなので、自己紹介として
私の好きな物事とタイトルの由来について触れておきたいと思います

深夜ラジオと珈琲と、くすんだ水色が好きです
ちょっとグレーがかったしゃばしゃばしてる水色です
あと、映画観てて、モールス信号とか出てくるとちょっとテンション上がりますね
お酒はハイボールとかウォッカソーダとか、その辺をよく飲みます

身の回りは片付いてるほうですが、綺麗好きっていうより多分神経質です
季節の変わり目に「夏の匂いがする〜とか言ってしまいそうになるのをぐっとこらえたつもりが口から出てしまっていることがあるタイプです
本屋の自己啓発本コーナーが苦手です

突然ですが、今私のnoteを読んでくださっているあなたは、夜行バスに乗ったことがありますか?

私は何度か利用したことがあるんですけど、
待合所のトイレで歯磨きして、しゃあなし拭き取りメイク落としでとりあえず肌を休ませたつもりになって、真っ暗な車内で知らない人のイビキを聞きながら、光が漏れないようにちらーっとカーテンの隙間から高速道路の流れる景色を眺めてうつらうつらしたりしなかったりしながら
あぁこのまま朝になっちゃうなあって悟った頃にサービスエリアに止まって休憩の時間があるんですよね

外に出ると、空気が異様に澄んでるように感じて(車内の人口密度のせいかも)、おっきく深呼吸したりします
トラックとかバスとか、大型の眠らない乗り物たちがズラッと並んでるライトが、ちょっと泣きそうになるくらい綺麗なんです

早朝のどこのお店もまだ空いてない時間に到着するので、気怠さを引きずってとにかくお風呂に入りたくなってるんで銭湯とか行くんですよ
地に足がついてない感覚と、突き刺さってはこないやらかーい孤独感はふわふわ気持ちよくて、死にたがりもまだ生きれる気がする
そんなことを私はやりたくて、今誰かに向かって綴っています


ここからぼちぼち本題なんですが、

私はUKロック、イギリスのパンクロックが好きです
音楽がっていうのもそうなんですが、世界観というか雰囲気でしょうか
特に1970年代後半から80年代のそれが、本当に細胞が湧く感覚がします

アナーキーという無政府状態、無秩序な状態を表す言葉も音楽から学びました
もしかしたら、もうピンときてしまった人がいるやもしれませんが、私が特に聴きあさったのはセックス・ピストルズです
シドアンドナンシーはもちろん観ましたし、実はこのnoteの名前?もチェルシーホテル100号室とかにしようかなと考えたくらいです

俺たちは死の取り決めがあったから、一緒に死ぬ約束をしてたんだ
こっちも約束を守らなきゃいけない
今から行けば、まだ彼女に追いつけるかもしれない
お願いだ
死んだらあいつの隣に埋めてくれ
レザージャケットと、レザージーンズと、バイクブーツを死装束にして
さいなら

ってね

そこからヴィヴィアンが好きになったりして、私の青春は良くも悪くもNANAっぽかったんです、良くも悪くも
シンがつけてたでっかいライターとか憧れましたね
全然分からない話をされてるなって人はごめんなさい
雰囲気だけでもこんな感じっていうのがよく伝わるのが、北村諒さん篠崎こころさんが出演してる桜雨という曲のミュージックビデオなので、よかったらご覧ください


ちょっと脱線しすぎてしまっていますが、
そんな感じで英国という行ったことも行く予定もない国に興味があって色々調べたりしていて目に留まったのが赤いポピーの花でした


イギリスでは毎年11月にリメンバランス・サンデーという戦死者を追悼する日があります
そして毎年10月頃から、テレビに映るアナウンサーの方などは背広の襟部分に赤いポピーの花飾りをつけます
戦死者追悼の象徴となっているようです
ポピーはヒナゲシとも呼ばれますが、ここではポピーで統一させていただきます

象徴となった背景としては、19世紀に起こったナポレオン戦争の戦場で、戦死者の周囲に生えて、赤いポピーの野原になったことからきてるそうです
きっかけはカナダ人の医師であり詩人のジョン・マックレーが発表したイン・フランダースフィールズの冒頭に、戦場に咲くポピーの花の描写があったことが大きいと思われます

そして毎年多くの国民がポピーをつけるわけですが、その一方でポピーをつけることに違和感を感じている人もいるそうで、
みんながやってるからという理由で乗っかりたくないという反発だったり、愛国心の表明を強制されるのは嫌だという考えだったり、
追悼について真剣に考えているがゆえに、テレビの出演者が揃ってポピーをつけている様子がかえって不快に思えたり、そういうこともあるそうです

ポピーをつけることが社会的に正しいからそうしているのか、それとも心からの追悼の意を表しているものなのか、分からなくなってきてしまっているみたいです


この話題を全く逸らさずに語る勇気が、私にはないようなのでちょっと逃げますが、
私は救急車が通るときさーっと端に車が避けて並んでいく様子を見ると泣きそうになります
その車の中にいる人達は、全員が人格者なわけでは多分ない
けれど、とりあえず避けて並んだ

知らない誰かができれば助かるようにと心を揺らしながら救急車を見つめる人ばかりではないと思う
迷惑だと溜息をついている人もいると思う
でもその人も並んだ車の中のひとり

祈りは全て、そういうことになったらいいなと思います
パフォーマンスじゃないんだよ
温度差はきっと結構あるよ
でも一瞬仲間っぽかったよね
いぇーい

善人も悪人も目を瞑る
それが黙祷であってほしい
その瞬間はみんな目を瞑っていたよねという事実だけが私だったらほしい


今年も、赤いポピーが揺れる季節です

その花が、人々の心をどうか穏やかに、一瞬でも同じ気持ちにさせてくれるよう
遠くから静かに祈っています

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