僕のオーラは兄のお下がり

「大事なのは存在感やオーラだ。もっとオーラを出せ。今のお前からは徹夜明けの漫画家以下のオーラしか感じられない」

 オーラを出したくない。僕のオーラは兄のお下がりでところどころ穴が空いている。定期的に叩かないとほこりが溜まるし、地上波では放送できない形をしている。

それにずっと放出してると、酸化して茶色くなる。背中にぶつぶつがたくさんできる。

30分出しているだけで2万円も払わされるぼったくりオーラ。

出力は弱と中のみ。

弱のときは1本足の昆虫が寄ってきて、中のときは大和撫子に避けられる。

霊感の強い人には会いたくない。オーラに個人情報が記載されているから。江角マキコが勝手に僕のオーラに僕の全ての個人情報を書き込んだ。そして、それを盗み見た霊能者たちに何度もクレジットカードを不正利用された。

僕のオーラは夜中にひとりでに便所に行く。戻ってくるときにはなぜか砂鉄まみれになっている。

小さい頃からお金をもらうことが好きでした