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資本ネコ
2023年3月24日 03:42
白いワンピースに麦わら帽子、フミカは夏を満喫していた。ベタな格好にもほどがあると素直に言えない自分がいた。彼女は海を一望してから振り返り、少し屈んで膝に手をついた。それから不自然な姿勢のまま僕を見上げて「私、ヒロインしている気がする」と言った。バレー部だった彼女の体幹が強いことを僕は知っていた。「中途半端な姿勢のままでよく疲れないね」。彼女はあきれて笑うしかなかった。「あなたって人の気持ちとか考え