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デジタル庁アイデアボックス | 住所の決め方 | 決まりがあった!? | 同じ所在地に住所が4つ!? | アドレス・ベース・レジストリ


こんにちは。
デジタル庁の「デジタル庁アイデアボックス」の「アドレス・ベース・レジストリ」の意見募集は残すところあと2日になりました(5/25迄)。

住所の表記についてこちらの記事でもお伝えしましたが、二種類の表記の仕方があるそうです。

https://note.com/shihohashi/n/n4c35521aa88a
https://note.com/shihohashi/n/n4c35521aa88a

町字IDで住居表示型か地番表記型か判別するんだと。そこで、どうやって地番や住居表示が決まっているのか気になりましたので、

どんな風に決まるのかお伝えしていきます!!

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本日の教科書はこちら!!📚

地名 + 番地 + 号 で決まる日本の住所
https://business.mapfan.com/blog/detail/2254

住民票の届け出など、住民登録を「住所登記」というそうです。

2種類あった!?住所登記

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1種類目:地番ベース by 法務局 使われるケース:不動産登記、徴税など
2種類目:住居表示制度 by 市町村

地番がつけられない土地の例:道路、河川・水路、河川敷、鉄道敷等の官有地、国有地(固有地の中には、1つの地番で広大区画が管理されていることも)

明治期に地番ができた!?

江戸時代は、1万石以上の領地を将軍から与えられた大名の領地である藩をもとに徴税が行われていて、明治の地租改正で中央集権化され、初めて測量での地図(公図)ができ、その時に地番の元ができたそうです。

当初から土地の所有者が変わるたびに、土地が併合されたり、分割されたりで地番は規則性がなくなり、市街地では郵便配達はもちろん、訪問でさえ不便になっていったのだそうです。

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同じ敷地内に建物が多いのはもちろん、土地自体が併合、分割されていったので消える地番もあったんですね。

昭和37年にできた住居表示制度

市町村によって付けられた建物の「住居番号」で住所を表示するのが「住居表示制度」なので、地番だけでは建物までは把握できないんだと。

人口の多い都市部では積極的に住居表示制度が導入、地番に代わって住所として使用されるように。

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住居表示で地番による複雑な住所が改善、目的の場所(建物)の特定が容易に。その結果、配達・郵送や緊急車両の案内などがスムーズに。

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一方、住居表示にするには費用、手間もかかるので、地番のままのところも多く、地番表示と住居表示が混在していたのだそうな。

「1-2-3」はイチノニノサン?

「1-2-3」の読み方について、地番表示と住居表示で違うそうです。

・地番表示:「1丁目2番地3」
・住居表示:「1丁目23号」

「番地(地番)と番」「号をつける、つけない(地番)」の違いだったんですね!

住居番号の基準は何?

建物を表す「住居番号」、住居番号で表わされる住所の表し方を「住居表示」と言いますが、住居番号は何を基準に付されているのでしょう?

「街区方式」で付されているのだそう。

街路に囲まれた一区画が街区

街区に対しては街区符号を「○番街区」とつけます。

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街区とは、建物の番号(基礎番号)のことではなく、土地に付される(番、番地部分の)番号のあとに付く名前なんですね。

土地に付される(「〇番街区」)街区の街区符号 | (番、番地)| どうやって決められている?

街区符号は、起点(1番街区)から順に、隣の街区が連続するように一般的には千鳥蛇行式に番号がつけられます。

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街区の起点となる箇所(1番街区)の決め方は様々、例えば東京23区では、皇居の方角が街区の起点(1番街区)となっています。

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街区内の建物に付けられる番号(〇号部分)はどうやって付されるの?

さらにそれぞれの街区内で、各建物に対して「○号」の番号がつけられていきます。その番号のつけ方も独特です。

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まずは街区を囲む道路を5~10メートルの間隔(フロンテージ)に区切り、時計回りに基礎番号がつけられます。

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部屋が街区だとすると、4面な壁面(フロンテージ)について、時計回りに付けられる番号が基礎番号なんだなと。

そして、建物の入り口が面しているフロンテージの番号(基礎番号)が、その建物の住所(住居番号)になります。住居番号の起点となる方角も、各市区町村で定められています。

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建物の入り口の延長線上が、壁面に接したとき、その壁面の番号(時計回りにつけられた基礎番号のこと)が、建物の住居番号になるんだと。


入り口の方向にある壁面番号(フロンテージの基礎番号が住居番号●●号の部分)になるんだと。

ということは、基礎番号とは住居番号のことで、建物の入り口の方向によってどの基礎番号なのかが決まるので、入り口の方向が同じ建物もあるだろうから、同じ住居番号も複数存在するんだと。

つまり、「〇〇町1丁目2番3号」という住所の建物は、「〇〇町1丁目の2番街区で、3つ目のフロンテージに入り口が面している建物」ということに
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この街区方式のルールで決められる住所ですが、場所によっては複数の建物が同じ住所になってしまうことも。
こういった場合は、表札で判別するか、さらに細かい番号(枝番)をつけるなどして対応します。

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同じ基礎番号(号の部分)どころか、住所自体も同じになってしまうこともあるんだと。

数字だけではなかった!?「○番」の街区符号

例えば宮本町(埼玉県鴻巣市本町)では、かつて存在した町の名前を、住民の希望で街区符号の名前として残しているようです。

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ここまでのおさらい


街区:
原則として道路、河川、鉄道等に囲まれた一定の区画のこと
街区に対して:
街区符号を「○番街区」とつけます
街区の中のそれぞれの建物:
・「○号」の住居番号
をつけていきます。

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「号」に街の名前をつけるということは、壁面番号の基礎番号が町の名前になるということでもあるので、結構広範囲の街区に対して立体的にとらえているイメージを持ちました。

「○○ストリート○番」はなぜ日本には無いの?

海外の住所は「○○ストリート○番」といったように、
通り(ストリート、アベニューなど)を基準に住所が振られています。

道路を基準に番号を振っていく住居表示
→道路方式

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道路方式は地域に不慣れな人でも、道路名を住所に取り入れることでわかりやすくしている効果があるから使われているそうです。

例えば「山形県東根市板垣大通り10」などですね。

一方、京都などでは、通り名の付け方も何通りもあるため、同じ町でも通り名が違う複数の住所ができるそうです。

河原町通今出川2筋目下る西
河原町通今出川下る2筋目西

上記の2つの住所は同じ「栄町」を表しているそうです。京都の「栄町」は3つも同じ町があるそうなので、道路方式でどの栄町かがわかるそうです。

中京区和久屋町の市立高倉小学校の例

https://uub.jp/arc/arc211.html#15954

1つの所在地なのに4つも表記方法があるなんて。表記が統一できない理由は、こちらにもあるんですね。

疑問:
大きな通りを基準にする場合:
大きな通りを最初に持ってきて、(3)は烏丸通六角東入ル、(4)は烏丸通蛸薬師東入ル、ではダメなのか?

答え:NO
表記の考え方がこうなっているから。
・住所を言う場合は、自分の家の面する通りを先に言います
→自分の家が東西方向の通りに面しているならば、家を出たら東西方向に動くしかないわけですから、東西の通りを先に言いますし、南北でも同様
⇩⇩
東西に進もうとする場合:
・東西の通りが先

南北に進もうとする場合:
・南北の通りが先

https://uub.jp/arc/arc211.html#15954

さらに複雑なああああああ複数の住所表記も。

京都市役所の住所としては
(1)京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488
(2)京都市中京区寺町通押小路下る上本能寺前町488
(3)京都市中京区押小路通寺町東入上本能寺前町488
(4)京都市中京区押小路通河原町西入上本能寺前町488
(5)京都市中京区河原町通押小路下る上本能寺前町488
(6)京都市中京区河原町通御池上る上本能寺前町488
(7)京都市中京区御池通河原町西入上本能寺前町488
(8)京都市中京区御池通寺町東入上本能寺前町488
の8通りが考えられます。

https://uub.jp/arc/arc211.html#15954

さらにさらに、京都では既に決められている道路の呼び方についても、研究者の中には異論を唱える人もいたりで、住所って複雑で歴史や風土いっぱいなんだなとロマンさえ覚えるのでした、てか複雑感満載だな~と💦( ;∀;)。

日本では、一部を除き、通りに名称をつける風習がありませんでした。

明治通りや竹下通りといったメジャーな通りはありますが、細い通り(細街路)にまでは名前が付けられていません。

そのため、道路方式の「○○通り○番」といった住所がつけにくかったのではないでしょうか。

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なるほどです!住民にとって覚えやすい通り名を使った(道路方式)住所だと、無名の通り道は?となりますね。でも京都はじめ通りを住所に取り入れているところもまだまだ多いわけで。でも、マイナンバーは住居表示と地番表示でシステム導入前のマスタデータができているわけで。

これからどうなっていくのでしょう?

ご意見はこちらからどうぞ!!

https://www.digital.go.jp/policies/base_registry_address/

それでは~~~~~




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