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感謝を伝える

12月に入り、今年も1ヶ月を切りました。
今年はどのような一年だったでしょうか。コロナもようやく落ち着いてきたことで、久しぶりに再会を果たすような機会も多かった一年なのではないでしょうか。
私も今年は中学生時代の同級生・先生方との同窓会がありました。

長い年月を経て再会した仲間は皆懐かしく、そうしてまた再開できたこと・そのような場を設けてくれた幹事の方々に深い『感謝』を覚えました。

今回は、『感謝』について考えてみたいと思います。



はじめに。
『感謝』とはそもそも何なのでしょうか。

『感謝』:他の人が自分の為に何か良いことをしてくれたと認知した(受益の認知)結果として生じる肯定的な感情

Tsang



『感謝』を感じる対象やその頻度は各々で異なるかと思いますが、これまでの記事でまとめてきたことからも『感謝』という肯定的な『認知』の結果による感情が、自律神経的に良好な身体反応を生じさせることは推測できるかと思います。

そして、多くの日々起きる事象に『感謝』の感情で向き合えるということは、前回まとめたように『認知』の積み重ねが肯定的にパターン化されていく(=心理学的にいうとスキーマとなる)ことで、自律神経反応も良反応が積み重ねられやすくなります。


また、多くの人は『感謝』の気持ちが高まると自分も周囲にお返しがしたいという利他的感情が高まります。

これは、報酬系といわれる脳内経路と密接に関連する部位(前頭前皮質腹内側)が活性化することにより起こるそうです。



深い思いやりから出る感謝の言葉をふりまきながら日々を過ごす、これが共を作り、人を動かす妙底である』

D.カーネギー


D.カーネギーさんもこのように話されていますが、感謝の気持ちを伝えることは周囲との調和を図るとともに、主観的幸福感(well-being)も高める効果があるようで、以下のような研究結果も報告されているようです。

益を与えてくれたのに感謝できなかった人に対し、感謝の手紙を書き、その手紙を実際にその人の前で読んでもらったところ・・・
実施群は統制群と比較し幸福感が増加した一方で抑うつ感が減少し、1ヶ月程度その感情が維持されたということです(Seligman)。

結婚式での両親への手紙はまさにこの例なのではないでしょうか。


ただ、小さな日々の出来事に対し『感謝』の気持ちをもつということは、大きな事件が身の回りに起こらない状況ではなかなか実感として湧きにくいかもしれません。

私自身は現在45歳。
はじめに書いたように先日の同窓会では皆それぞれの環境で様々な経験を経た上での再会でした。
大きな別れを経験することも増える年齢です。
それまでになかったような心身の不調を抱えることもどうしても増えてきます。

そのような中で、やはりその局面での自分自身の捉え方が行動につながり、その後の人生の分岐を作っていくことなのだなあとしみじみ感じています。
つまづいてしまうこともあるし、全部完璧でなくても良い。
ただ、そこから立ち上がる・道を結果オーライ方向に軌道修正できる能力を身につけることが大切かなあと思う日々です。



最後まで読んでいただき有難うございます。

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