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準備と、リズムと、改善と

先日、はじめて樋口塾に参加させてもらいました。

室越さんと鷹取屋さんの相談に樋口塾長が答えた後、実際に樋口塾長がコテンラジオの編集をするのをライブで見ながら説明を受けるという、何とも贅沢な時間を過ごさせていただきました。

全体的な印象としては、開いた口が塞がらないというのは、こういうことかと思うほど、樋口塾長の作業スピードと、そのこだわりと質がすごすぎた点です。
#口が開いたままのアホ面をさらしてなかったことを切に祈る

今回は音声の編集処理に関する技術的な部分のお話が多かったので、素人の僕がちゃんと受け取れているかどうかわかりませんが、僕なりにまとめてみたいと思います。
#間違ってたらご指摘ください


■ 準備が効率とクオリティを上げる

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講義中、鷹取屋さんがおっしゃられてたのが、マイクへの投資は惜しまない方がいいこと。

音源が悪ければ、どんなに手を施しても限界がある。鷹取屋さんの言葉を借りれば、安い肉では美味しい酢豚は作れないということ。

またポイントとしてBluetoothマイクは「シャリシャリ」音がなるらしく、手軽とは言え、有線がいいというのがよく分かったそうです。

また、室越さんは鷹取屋さんと配信されている「百年のカボス」の収録で、遠隔対談時にZoomで話しながら、Macのボイスメモで録音、後で合成するそうです。

その際に、音声の入力先がおかしく、録音に失敗してしまったというエピソードが挙がりました。

音源は樋口塾長の弟子のマサさんの編集のおかげで、だいぶ改善されたとのこと。

塾長コメント

まず、マイクめっちゃ大事!
そしてテスト録音を聞く習慣をつけたほうがいい!
本番の録音に入る前にちゃんと想定しているマイクで音が取れているかどうか。インプットがイヤホンとかになっていないかちゃんとテストする!


また、塾生の方からZoom対談で声被りして、声が途切れる問題をどうにか解決したいという意見が挙がっていました。

塾長コメント

Zoomの音は使わず、オリジナルの音声を使うようにする。エフェクトは極力かけない。ブラウザ版で詳細設定が可能。

Zoomはノイズキャンセリング機能が優秀だから普通に録音するより聞こえが良くなるけど、その分、声の輪郭のような音質を犠牲にしてる。

生音源を自分でノイズキャンセルするのがベスト!

まとめると、
良いものを作るためには、良い素材が必要。
そのための準備を十分にする。
ということが大事ってことかと思います。


■ しゃべりも音楽

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今回、対面でなくZoomでの収録の編集を見せてもらったんですが、Zoom特有の不自然さを解消する感じでした。

室越さんからの感想で、そもそも「喋り方」を考えていくっていうのが大事ということと、編集前提で喋らないといけないとうことが挙げられていましたが、まさにそう思います。

以下にポイントをまとめます。

<会話の基本構造とZoomの問題点>

①Aが話す
  ↓
②Bがリアクションする
  ↓
③Aが話し出す


Zoomでは言葉の伝達の遅れが発生するため、次のような部分が録音データに現れるから、それを修正する。

・①-②、②-③の間に不自然な間ができる
 ⇒・不自然な間を消す。
  ・他の相槌を移植する。

・上記の間を埋めるための余計な声を出してしまう
 ⇒・余計な声を消す。

・②のリアクションが遅れ、③の言葉と被る
 ⇒・かぶった相槌を消す
  ・相槌は残して、そのまま未来にずらす

また、Zoomに限らず、呼吸音などへの対応はどうするか?という質問に対しては、吸い上げ音などはゲートやエキスパンダーで消したり、小さくできるとのこと。

ゲートとエキスパンダーは音の大きさの閾値を設定して、それを下回ったものに効果があるもので、エキスパンダーが小さく、ゲートが完全にミュートにするものらしいです。

ただし、吸う音が完全になくなると、めちゃくちゃ人工的で不自然になるらしいです。要チェックですね。

息継ぎがないと間が持たない時や、不自然な時があれば、息継ぎを別のところから移植することで改善でき、聞き手のリアクションが「〇〇なんだ〜」って感じの伸びがある場合は、話し手の次の言葉をあえて被せ気味にして自然さを演出することもできるのだとか。

塾長コメント

Podcastの場合、耳で聴いていい形を最優先!
映像編集する人は逆にここまでしない。

音楽だと思ってやるといい!リズム感のイメージを自分の中で設計しておく。
まず相槌のリズムというものを知る。

まとめると、しゃべり方の自然な形が心地よさや美しさを生むので、それを意識して再現する。そのためにその形のイメージを掴む。
という感じでしょうか。


■ フィードバックループを構築する

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講義後、塾生の方から挙がった「聞いた時の心地よさ」を実現するための条件を上げるとすれば何か?という質問に対しては、喋りが上手くなることじゃないかということでした(笑)

確かに言われてみれば、それしかないのかもしれません!
塾長もコテンラジオの初期と今とで聞いた感じが違うとおっしゃってました。

樋口塾長は運転中に一人喋りの練習のためという位置付けで、即興、編集なしのPodcast「樋口聖典の世界」を発信されてますが、アップされた後、すぐ聞いて反省会をされるとのこと。

自分で聞いて、そこからの気づきを次に活かして改善していくことが大事だそうです。

塾長コメント

今回のようなかなり細かい編集を皆さんもやってくださいという意味ではない。
でも1回ここまでやってみて欲しい。

そうすることで自分の間を埋める「えーっと」とかが多いことがわかって、その次に高い解像度で音声が聴ける。

その解像度で聞けると、しゃべりの上達のスピードも上がる。

まとめると、アウトプットしたらすぐインプットしてフィードバックする。そしてアウトプットの質にこだわることでインプットの質も上がり、アウトプットの質もまた上がる。
と言えるかと思います。


□ Tips

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全体を通した小技やヒントを以下にまとめます。

・n音とかs音は消しやすいが、「かっ」とか「たっ」とかのインパルス的な音は消しづらい

・小さい「つ」はカットポイントとして優秀

・ZoomにはKrispというノイズキャンセリングアプリを追加できる(有料)

・樋口塾長の使用ツールは

 ノイズキャンセル ⇨ X-Noise
 音声のみ     ⇨ Studio One
 映像       ⇨ Premiere

・Auditionはノイズはかなり処理可能


最後に

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今回の講義でカット編集に関することなど技術的な面も非常に勉強になったのですが、本質はいい素材を準備し、適切な処置を身に着け、いい作品を作るために試行錯誤を繰り返して研鑽を続けるということだと思いました。

そして、この適切な処置っていうのは、研鑽を続ける中で完成品の「理想の状態」の解像度を自分の中で高めていくことで深まるのだと思います。

鷹取屋さん風に言うなら、
いい肉を準備し、適切な調理法を身に着けることで美味しい酢豚を作れる。そして自分なりのレシピの研究を続けることでレシピが進化し、酢豚のクオリティが上がっていく。
って感じです。


今回学んだことはすべて、その他のことにも通ずるなぁ~と思いました。たぶん、樋口塾長もそういう意味まで踏まえて講義してくださったんだと思います。
#本記事のタイトルもリズムを意識してみましたw

今回の学びをPodcastにトライする際に活かしていくと同時に、マインドセットとして心に刻みたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


お知らせ

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・カバーイラストは塾生のSeriさんのご提供です。ありがとうございます!

・樋口塾長が関わるその他のラジオ
 *他にもまだあると思うんですが、まだ聞けてなくて💦
  樋口塾長の技術が垣間見えます。

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