“剛腕”経営者や“剛腕”ミドルが居なくなった時代。だれが『横断的経営課題』を牽引するの?
タイトル通りの疑問と懸念と愚痴。
中堅以上の企業の中がみんな『調整マン』になっちゃった。
で、起業家だったらわかると思うけど、みんなで調整して妥結した折衷案って最悪のダメダメなケースが多いよね。
一人の強烈な信念とコンセプト、自分自身が一人の生活者である人の考え…を貫き通したサービスとか商品の方が、圧倒的に顧客に伝わるし、成功確率も高い。
どうしたもんだろうか?
大企業同士はサービスのクオリティが低くても、お互いのブランド力で社内を説得できれば良いと思ってるみたいだけど、最終消費者と世界は『騙せない』よね。
しかも、今はかつての縦割り行政が全く機能しないほどに、部門横断課題が多い。当たり前だよね。人間の行動は繋がっていて、会社の部門割りで都合よく切れてたりしないもん。
僕自身が
図体がでかくて、調整マンだらけの大企業を動かすのに疲れてきちゃったな…www。
●失敗したら俺が全責任を取って辞めるから!と言い放つか、
逆に
●独善的・独裁者的に、邪魔者は全て排除して、自分の思いのままに進め続けるか?
今の時代は、後者は悪人にされちゃうけど、ホントは前者と後者は同じタイプなんだよね。
僕の専門コンサル分野であるチェーン小売業の中で起こってることを以下のような一枚のスライドにまとめてみた。
もちろん経営者は何となくはわかってるけど、
経営者自体が創業経営者じゃなくて二代目とか、外から引っ張られて据えられた人が増えたんで、へたするとアンチ派閥に追い落とされる。なので波風立てないように調整する人が多い。
上の図のようなことはデジタル業界の先進企業なら、部門別貢献度KPIを作れば?ってだけの話なんだけど、もうその段階からして政治的な調整・下ネゴ・忖度の世界に陥ってしまって、剛腕経営者のツルの一声じゃないと収集がつかない。
みんながエンドユーザー(消費者、生活者)だけを見れば良いのに、社内と外注先ばかり見てる人が9割くらいになってしまったのだ。既存の大企業はこのまま死滅してゆくんだろうな…と思う。
スタートアップのカルチャーをスタッフ数百人以上の規模まで保てる会社、ニッポンに作れないものか?
やれやれ…。(村上春樹風溜息)