職場でイラ立ちを相手に伝染させないためのブリージング

以前、有名国立大学卒の男が、機長を刺殺して国内航空機をハイジャックした事件がありました(死刑になりました)。

この事件に関して大ベストセラー「バカの壁」の著者で、東大医学部元教授で解剖学者の養老孟司氏が以下のような趣旨の興味深い指摘をしていました。

◼️確かに亡くなられた機長は気の毒だしなんの落ち度もない。責められるべきは犯人だ。ただ、刃物を持って機長室に押しかけた犯人に丁寧に対応していた機長は、「丁寧な態度の下に押し殺した怒り」を犯人に嗅ぎ取られてしまったのではないだろうか。というのは、精神疾患を患っている犯人は、動物のようなものなので、直感的に相手の隠された感情を感じ取るのに敏感になっていたと思われるからである。◼️

人間は最初から言語を持っていたわけではありません。相手が危険か、それとも安全かを総合的な感覚で判断していたのでしょう。そして、人間が言語以外の部分で相手の態度を判断するのは今でも続いていると言ってよいでしょう。カリカリしている人、負のオーラ全開の人などは、無意識下に周囲の人間に隠された気持ちや態度を感取されてしまうのです。

では、イライラしている時や心が硬くなっている時に、周囲にそれを伝染させないためにはどうしたらよいでしょうか。

いろいろ方法は考えられますが、まずは、ブリージングをしたらどうでしょうか。鼻から吸って口からゆっくり吐く呼吸法です。これをゆっくり何回か繰り返すと、脳に過剰に溜まった血流が肩から下に降りて行って、余計なことをいろいろ考えなくなります。

また、ブリージングをしながら両手で拳をぎゅっと握って、パッと力を抜く筋弛緩を何回かやりのもオススメです。

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