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#50 「人の奪い合い」は好きじゃない【キャリア支援 & 地域複業】

竹内義晴です。この番組は組織作りやコミュニケーション、キャリアデザインなどの人材育成、複業やテレワーク、多拠点ワークといった「これからの働き方」について、ゆるゆるとお話をしていく番組です。今日の話が面白かった、あるいは参考になったらフォロー、コメントなどいただけるとうれしいです。

はじめに:今日は「地域の実態」の話

今日は5月20日、土曜日ですね。週末ということもあって、あまり堅苦しいことをなしに……と思いつつ、話したいことを話していくのがいいのかなというふうに思って。今日は、昨日読んだ記事のお話をしようかなと思います。

都市部への人口集中が続いていて、地方自治体は以前よりも厳しくなっている

昨日見た記事というのが、中央口論.jpに掲載されていた『増田寛也×砂原庸介 「地方消滅」予測から10年――コロナ後の首都圏回帰』です。これについてお話をしようと思います。

増田寛也さんは日本郵政株式会社の社長で、砂原庸介さんは神戸大学の教授です。この記事の内容を一言で言えば、「都市部への人口集中が続いていて、地方自治体は以前よりも厳しくなっているよ」という話が書かれていいます。

『地方消滅』という増田寛也さんの本をお読みになった方がどのぐらいいらっしゃるかわかりませんが、一度お読みになるといいと思います。2014年に出された本ですけど、「消滅可能性都市がかなりの数あるよ」と、結構衝撃なことが書いてあって。

現在、状況がどうなっているかというと「さらに悪化しています」ということが、この記事には書かれていました。要約をざっと抜粋してみると……

この記事によれば、東京圏在住者は、コロナ禍に一度、転出超過になったんですよね。「混雑しているところにいるよりも、人がいないところに……」ということで、転出超過になったんです。

ですが、現在はまた転入超過になっているそうです。

転入超過を年齢別に見てみると、15歳~29歳までの若い世代が中心で、いわゆる、子どもが生まれて増えた「自然増」ではなく、人の流入によって増えている「社会増」という形なのが現状だそうです。

東京圏の地方出身者は3割しかいない

あと、この記事を読んで「そうなんだ!」って思ったのがですね、いま、東京圏在住者の約7割が東京圏で生まれている人であり、地方出身者は3割ぐらいしかいないんだそうです。

以前はよく、「東京圏は地方から人が集まっている」と言われてましたけど、いまは、地方出身者は3割ぐらいしかいないんですって。つまり、いまは地方から東京に出て、ある年齢になったらまた帰るっていう「ふるさと回帰」がどんどん少なくなっているんですって。

いままで、Uターンみたいな施策って、いろんな地域で盛んにやってたと思うんですけど、そもそも「ふるさと回帰が少なくなっている」ということを知ると、なんかちょっとやることを変えるっていうか、ちょっと考え方を変えないとなって思いますよね。

その部分について、この記事では「移住したい人の心を引く魅力を、これまで以上に地方がつけないといけない」と書かれていて、そのためには、転職なき移住みたいなことを積極的に推進するとか、そういった施策が必要だとしています。

実際問題、テレワークがね、コロナ禍により少なからず広がった。いまは、コロナ禍が5類になって、オフィスへの回帰が広まっているって言われてますけど、すべてがコロナ禍前に戻るというか、テレワークがゼロになるっていうことはないと思うので、確かに、転職なき移住といった働き方が可能にはなっているので、そういったことを積極的にやっていくのは大事なのかもしれません。

一方で、個人的な意見としては、移住はやっぱり、すぐにできないものでもあるので、その間の施策として、何かしらできればいいなと思っていて。その「何かしらできればいいな」っていうのが、地域複業みたいな取り組みなんです。

地域複業には、地域の企業の開拓が難しいとか、いろいろと課題はあるんですけど、本当は、移住の前にね、仕事を通じた関係性みたいなのができたらね、いいなって思うんですけどね。

起こっているのは「人の奪い合い」

あと、この記事に書かれていて、「本当そうだな」って思ったのが、いままで自治体が見ていたのは人口数ばかりで、それを増やすことが目的や目標のすべてになっていたことです。でも、人口減少っていま、日本全国で進んでいるので、結局、他との奪い合いなんですよね……ということが書かれていて。

そもそも、人口が減っているので「自分たちのところだけ増えれば……」というのは、無理ゲーなような気もするんですよね。人を奪い合って目標をクリアするっていうのが。

「人の奪い合い」は好きじゃない

なので、移住政策って、もちろん重要だと思うんですけど「奪い合う」っていうのが、個人的にはあまり好きじゃなくて。もちろん、移住したい人はされたらいいと思うんですけど、単にそこに競争しあって「うちは増えました!」みたいな形だと、「それでいいのかな」って思っちゃうんですよね。

地域複業の文脈で、いいなって思っているのが、いきなり移住とか、奪い合いじゃないっていうところなんですよね。住んでいるところは住んでいるところとしてありつつも、「関わり代を増やす」という部分で。

ある時にはこっちの仕事をしているけど、複業で異なる地域との関わりを持つ。そうすると、奪い合いじゃないじゃないですか。少なからず移住するっていう意味での奪い合いじゃなくて、人がゆるやかにつながっていく感じがあって。つまり、関係構築ですかね。

そういう意味でも、地域複業って、いろんな課題はありつつも、本当は「いいな」って思ってるんですけどね。人の奪い合いだと、どこかが増えたら、どっかが減るわけで。

居住区は好きなところに住んだらいいと思うんですよね。だけど、いろんな関わりができて、困っているところが助け合えれば、それで本当はいいんだけどなって思ってます。

というわけで、今日はあまりまとまりがないような気がしますが、これで終わりたいと思います。週末なのでどうぞ楽しい週末をお過ごしください。

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