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「成熟した社会で働く」ということ

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

いま、noteさんの #創作大賞2024 #ビジネス部門 という企画に参加しています。『「仕事っぽいシゴト」が社会の課題を解決する』というタイトルの本を作るイメージで毎日お話しています。1本目、目次はこちらです。

昨日までは、第5章として「理想と現状のギャップを埋める」というお話をしてきました。

ここでいう理想とは、今後起こりうる人口減少。そして。人材不足の問題。あとは、働く側のほうでは、人生100年時代となっていて、より長く働く生きる、働く必要があるかもね。それだったら、長く活躍できたほうがいいよね。そのために準備ができるんだったら、準備できたほうがいいよね……という仕組みづくりについてのお話でした。

第6章はですね。この本の「まとめ」という意味もあるし、これからの未来に対しての話をしてみたいと思います。

今日は「「成熟した社会で働く」ということ」というテーマです。

音声はこちらです。

人生とビジネスの成長カーブ

成熟という話を言葉を耳にして、みなさんはどんなものをイメージされるでしょうか? もし、人生にフェーズみたいものがあったとしたら、大きく分けると4つのフェーズがありますよね。

1つは生まれた時。その次は成長する時。その次は成熟する時。最後に衰退する時。人の成長の過程を見ていくと、このような4 つのフェーズに分かれています。

これはビジネスの環境にも当てはまります。ビジネスには「成長カーブ」という考え方があります。つまり、製品や商品のライフサイクルです。ビジネスの成長カーブでは、導入期、成長期、成熟期、衰退期という4つのフェーズで表現しています。

ビジネスの成長カーブ

人の人生の場合は、衰退期で終わり……となりますが、ビジネスの場合、導入期→成長期→成熟期→衰退期までいったら、そこからまた、新たなチャレンジを続けて、新たなライフサイクル、成長サイクルをつくっていくこと。これが大切なのではないかと思っています。

成長カーブを連ねていく

成熟期・衰退期は新たな成長カーブをつくるチャンスでもある

いま、日本の社会は成熟期です。場合によっては衰退期に入り始めているかもしれません。「成熟」とか「衰退」という言葉は、人間の人生に置き換えると、あまりいい感じはしませんよね。

成熟期って、何歳ぐらいなんでしょうかね。もし仮に、人生を100 年とした場合、これを4で割ると25歳。導入期は生まれてから25歳まで、成長期は26歳から50歳まで。成熟期は51歳~75歳まで、衰退期は76歳以上という感じでしょうか。

成熟期や衰退期になってくると、人間のライフサイクルでは「もう、そんな頑張らなくていいんじゃないか」とか、「そろそろ、次の時代に譲った方がいいんじゃないか」とか、そういった気持ちになりがちですよね。あとは、目も衰えてきたり、体の変化も感じます。

そう考えると、成長カーブを人生に置き換えると、どうしてもネガティブなフェーズという印象がつきまといます。

僕は、ネガティブに捉えていない。機会だと思っている

僕は個人的に、あまりネガティブには捉えていません。

もちろん、最初のきっかけは「なんとかしなければいけない」という課題感ではあるものの、新しいライフサイクル、新しい成長カーブをつくっていくタイミングでもあるな、と思っています。

人口減少問題に対して、確かに僕は、問題意識、危機意識を持っていますが、この問題はひとりで騒いだからといって、何がどうなるわけでもないでしょう。

いや、政治家にでもなって騒ぎ立てれば、ひょっとしたら何かを起こせるのかもしれませんが、それをいうなら、いままでだって、多くの人たちが人口減少問題を唱えていました。でも、実際には、なかなか変わらなかったのが、ここ、20~30 年の話ではないかなと思います。

とはいえ、なかなか変えられない事実は、事実としてあるのかもしれない。でも、個人的なマインドセットとしては、必ずしも「何をしてもムダだ」とは捉えていません。

むしろ、少子高齢化の問題は、世界的にみると、日本はトップランナーです。トップランナーの状況から、これから、次の世界に向けて何を生み出せるのか? どんな社会が待っているのか?

こんな大きな話は、本当はしなくてもいいのかもしれません。ですが、世界観としては、このような「新たな何か」を、個人的には見ています。その、いい機会だと思っています。働き方がグッと変わる機会でもありますし、チャンスのひとつなんだろうと捉えています。

わたしたちは、変われる

話は変わりますが、2020年からのコロナ禍は大変な出来事でしたよね。外出も制限され、さまざまな出来事がありました。

ですが、コロナ禍によって少なからず、テレワークが広がったり、リモートでミーティングが広がったりしました。こうした変化があったのは、あの、ネガティブな出来事があったからこそです。

この変化はある意味「強制的な力がかかったからこそ」だと言えます。大きな力かかるからこそ、「これ、やらなきゃな」という変化、大きな波が起こる。そのことを、わたしたちはコロナ禍の数年で経験してきました。

そう思うと、人は本当の危機感を感じないと、なかなか動かないものなのかもしれませんね(笑)

個人的には、いまの状況も、変化のためのひとつのきっかけだと思っています。いまの成熟した日本の社会の中で、様々な変化を起こしていきながら、これから迎える社会の中で何ができそうか? 新たな成長カーブを描くために何ができそうか? ということを、これからも考えて、形にしていきたいなと思っています。

今日の話はこれで終わりにします。

次の記事:「奪い合い」から「共創」へ

#創作大賞2024 #ビジネス部門

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