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#55 地域複業で実現したいのは「金の切れ目が縁の切れ目」ではない関係

竹内義晴です。この番組は組織作りやコミュニケーション、キャリアデザインなどの人材育成、複業やテレワーク、多拠点ワークといった「これからの働き方」についてゆるゆるとお話をしていく番組です。今日の話が面白かったあるいは参考になったらフォロー、コメントなどいただけるとうれしいです。

はじめに:人口減少に関する本を買いました

今日は冒頭に雑談から入っていこうと思うんですけど、まあいつも雑談なんですけど(笑)

昨日ですね、Kindleの本を2冊買いました。著者は河合雅司さんの『未来の年表』っていう本なんです。この本は、YouTubeを見ていたら、偶然、人口減少社会でどんなことが起きるのかみたいなテーマの動画を見かけまして、その中で『未来の年表』っていう本が紹介されていてですね、興味を持ったんです。

Amazonで調べてみたら、レビューが2500ぐらいついている本で、「これは読みたいな」と思って買ったんです。

おそらく、書いてあることは、人口減少が起きると未来はどういう風になっていくか……ということが、カレンダーのような、年表のような感じで書かれてるんだろうなって思うんですけど、事実を数字から把握しておくことも大事だと思っているので、また読み終わったら、どこかしらでお話をすることになるんだろうなと思います。

地域複業と業務委託の何が違うのか

いま、第2第3のキャリア形成とか、活躍するフィールドとして地域で複業するっていう話をね、ずっとしています。今日は、地域複業に関して、「地域複業と業務委託の何が違うのか」という話をしてみようかなと思います。

というのも、以前、ある複業のイベントにお呼びいただいて、その地域複業とは何ぞやみたいなことを話す機会があったんですよね。確か2018年ぐらいだったと思うんです。ボクがこの、地域複業に関心を持ち始めた初期の頃ですね。

その時に、ふと疑問にわいたことがあって。どんな疑問かというと、「地域複業って、何なんだろう? いわゆる、業務委託と何が違うのだろう?」って思ったことがあったんです。

たとえば、地方の企業のホームページを、都市部の会社が作るとか、会社に関わらず、個人事業主とかでもいいんですけどね。地方の企業のホームページを都市部の会社がつくる、みたいなことは以前から行われていたよねと。それと、地域複業って何が違うの? って自分で考えたことがあるんですよ。

それならば、必ずしも地域複業なんて、新たな言葉を使わなくてもいいじゃないか、と。

「金の切れ目が縁の切れ目」じゃない――地域複業の世界観

ただ、ボクの中には明確な違いがあるんですよ。世界観というんですかね。

「地域複業で実現したいことがあるとするならば、それはなんだろう?」って考えたとき、いわゆる、地方の企業の仕事を都市部の会社が、あるいは個人が行う業務委託と、地域複業の違いは何かって言ったら、「金の切れ目が縁の切れ目」じゃない。つまり、大切なのは「縁である」というところだなって、その時、イベントに登壇して話したんですよ。

「金の切れ目は縁の切れ目」ってよく言うじゃないですか。金の切れ目が縁の切れ目というのは、つまり、「仕事が終わったんで、さよなら」って感じですよね。それは、普通の仕事でよく行われていることで、それが必ずしも悪いわけではありません。

だけど、地域複業で実現したい世界観があるとすれば、「単に、金稼ぎではない」と。金の切れ目が縁の切れ目ではなく「縁が続くといいよな」って思ったんですよね。細く長く縁が続く。その細く長く縁が続くためには何が必要かって言ったら、それはやっぱり、その企業の理念であったり、理想だったり、この商品ってすごくいいんですよね。思いに対する共感じゃないかなって思うんです。

サイボウズで複業をはじめたのは「理念に共感したから」

なぜ、こういうことを言うかというと、ボクがサイボウズで複業を始めたとき、一番最初のきっかけが何だったかっていうと、「チームワークあふれる社会を創る」という思いに対する共感だったんですよね。

もちろん仕事をするから、対価としての給与ももちろん重要なのだけれども、「思いに対する共感」があるから、継続的に関わろうと思う。もし、自分に活かせる能力があるなら、その能力を活かそうと思う

また、そういった、思いに対する共感によって集っている人たちがいる会社は、「わたしたちはこのために集っているんですよね」っていう共通の認識があるから、いい人が多い。もちろん、さまざまな個性はありつつも、「このために集っているんだよね」っていう共通の認識がある。そういうのって、細く長く続けるためには重要な要素だと思うんですよね。

地域複業で実現したいのは、仕事を通じたご縁作り

太く短く縁をつくるんだったら、ぶっちゃけ、お金を使った方が手っ取り早いと思うんですよ。だから、業務委託っていうのはどちらかというと、金の切れ目が縁の切れ目みたいな感じです。

一方、地域複業は、地方に人がいなくって、どんどん人口が減っていって、さあどうするっていう時に、単に業務委託で「仕事だから、やります」っていう関係性ではなくて、そこの地域なり、会社なりに共感するから、関わりたいと思う。そういうご縁が作れると最高だよな……と思うわけです。

そういう意味で、地域側の企業の魅力も発信したいなって思いますし、地域の魅力みたいなものも発信したいなって思う。また、いろんな思いを持っている人についても発信したいなって思う。そういったところに、人は集うと思うし、そういったところにご縁が生まれるような気がするんです。

結局、「地域複業で実現したいことは何か」って言ったら、仕事を通じたご縁作りってことになるんですよね。

そういう文脈で言うと、やっぱり単なる業務委託ではちょっと物足りない。単に複業をマッチングしただけではちょっと物足りない。そういったところが、地域複業に対する思いの背景です。

なので、そういった意味で、ボクの実体験を活かしながら、「理念に共感する。だから関わりたい。だから長く続く」みたいな、そういった関係を地域複業で作れるといいなと思うわけです。

というわけで、今日の話はここまでにしたいと思います。今日もご機嫌にお過ごしください。

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