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#520 DX人材を育てるうえでの課題

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

音声はこちら。

DXに関するお話をしています

いま、DXに関するお話をしております。今日は、DX人材を育てるための課題についてお話をしてみようかなと思います。

DXについては、すでにお話ししてきたように、デジタルトランスフォーメーションなので、デジタルによる変革ですね。

変革というのは、単にいまの業務をデジタルに置き換えるのではなく、そこから新たなサービスに取り組んだり、今までとは異なる仕事のやり方をしたり、そういったことが変革なんだろうと思います。

一方で、急に「変革だ!」「新たなサービスだ!」と言われても、なかなか難しいのが実際ですよね。なので、まずは今の仕事の見える化とか、課題の洗い出しとか、案内最初の入り口はそういったことなのかもしれない……ということで、ここまで何回か、サイボウズの問題解決メソッドを使って、問題を可視化する。そして、何をすればいいのかを洗い出す……という方法についてお話をしていきました。

DX人材が「不足している」

最近「デジタル化に伴う人材が不足している」という話をいろんなところで聞くんですよね。

僕、ITコーディネータという、ITのコンサルタント資格を持っています。

先週の土曜日(2024年9月7日)に、ITコーディネータに関するイベントがあったので、久しぶりに行ってきました。

そこでも、「デジタル人材、DX人材が不足しているから、育てなければいけないよね」という話が出ていました。

DX人材育成の問題

一方で、このDXを進める人材育成にも「問題があるなぁ」と思っていて。その内容を一言で言えば「偏りすぎている」んですよね。

たとえばですね。DXとか、デジタル化の人材育成というと、ITに関する企業が教育をしている場合があります。そういった企業が取り組んでいる教育も、もちろん大事だと思うんですよ。

情報処理推進機構というところが、デジタルスキル標準というのを定義しています。

そこで、DXを推進するための人材類型ということで、「ビジネスアーキテクト」「デザイナー」「データサイエンティスト」「ソフトウェアエンジニア」「サイバーセキュリティ」など、いくつかの「こういった人材が必要だよね」といったものが定義されているんです。

けれども、おそらく、いまの話を聞いただけでも「難しいな」って思った方もいらっしゃるんじゃないかなと思うんです。僕もそう思います。

一方、研修会社がやっているような、難しくないDX人材を育てる教育を検索してみると「Microsoft365 のを学ぼう」とか、「Excelを学ぼうと」か、あるいは「プロジェクトマネジメント」とか、こうした研修が多いような感じがして。

もちろん、Microsoft365も、Excelも大事なんですよ。ですが、これらはどちらかといえばデジタル化のツールの話ですよね。これらは、別にDXと言わなくても、以前からあるものです。

また、問題を分析して、可視化するのも、プロジェクトマネジメントの一環と言えば一環かもしれませんが、「DXを進めよう」という観点で言うと、プロジェクトマネジメントとは似て非なるものではないかなと思うんです。

もちろん、DXに必要なあるべき姿を提供している会社さんもあるとは思います。けれども、現在の状況を見てみると、本当に大事なところが、なんだか抜けているような感じがするんですよね。

いまのやり方ではないDX人材の育て方があるはず

少なくとも、DXを推進するなら、最初の入り口はツールの使い方というよりも、現状の課題を洗い出していく必要があるんでしょうし、「こういう風にしていこうよ」といった、理想を明確にする必要もあるのでしょう。

DXは、このようなところから取り組んでいって、その先に「ここはデジタル化した方がいいよね」という部分が見えて、初めてデジタル化に取り組む。そして、その結果として、今まで取っていなかったデータが取られるようになり、データが取られるようになった結果、今まで見えてなかった課題が見えてきて、その結果として、単なるデジタル化ではない変革、今まで当たり前だと思っていたことじゃない取り組みが、見えてくるような気がしています。

なので、「DX人材を育てる」という部分では、いまのやり方ではないやり方があるんではないかな~と思っています。

そして、DXというのは、単に知識を身につけただけではなかなか難しいところもあって、実際に手足を動かしながらやっていく部分でもあるんじゃないかなと思うんですよね。

そういった部分では、まずはその課題を解決する手段を身につけた上で手足をどう動かすか? というところ。それができるツール選定もあるんじゃないかなと思っています。

そういったことがツールだけでもちょっと不足しているし、 DX に必要な学びって、あるんじゃないかなと思っています。

じゃあ、今日の話はこれで終わりにします。

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