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【CF実行者インタビュー#04】逆境から生まれた熱いビーチの物語

プロジェクト名:複合型ビーチスポーツパークを鳥取県西部弓ヶ浜に作りたい!

代表の小川光洋さん、辻昌宏さんを中心に、ビーチスポーツパークをつくろうと有志で結成した任意団体「ジャンクルジムプロジェクト」。以前境港市のビーチにて期間限定で開催したビーチエリアをさらにパワーアップし、日本唯一のビーチスポーツパークをオープンさせるべく始動したのが今回挑戦したクラウドファンディングでした。1,900,000円の目標金額を大幅に上回る2,766,000円の支援を集めたプロジェクトは、どのようにして成功したのでしょうか。クラウドファンディング挑戦中の気づきや苦労も含めて、実行者のひとりである辻昌宏さんにお話を伺いました。

(クラウドファンディングプロジェクトページはこちら「複合型ビーチスポーツパークを鳥取県西部弓ヶ浜に作りたい!」) 

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逆境をバネに始まった挑戦


-プロジェクトを始めるきっかけは何だったんですか?

一緒にプロジェクトを進めている小川さんがソフトバンクの方なんですが、去年実証実験という形で3ヶ月ほど会社の事業としてビーチスポーツパークを作ろうと動いていました。しかし、それを事業としてやることができなくなってしまったんです。そこでなんとかビーチスポーツパーク作りを自分たちの手で実現させようと動き出したのがきっかけですね。実証実験はビーチテニスなどのビーチスポーツが普及されていないエリアで始め、実際どれくらいお客さんがついて来るのかを検証する目的で実施していました。その中で、小川さんの知り合いの方が鳥取に結構いたり、鳥取にも実はビーチテニスの支部があるもののまだまだ普及がされてなかったこともあり鳥取でやるという選択に至りましたね。全国で最も人口が少ない鳥取県でこの事業が成功すれば、どこにいってもできるだろうという考えもありました。

-クラウドファンディングをしようと思ったきっかけは何だったんですか?

原資がなかったのでそれを集めるというのが1番大きな目的でした。元々事業化できなかった背景があるので自分たちで経費を持ってやろうというのが難しいところがあり、やってみないと分からないという想いで始めました。実際のところクラウドファンディングでやることによって、どれだけの人が応援してくれるかというのがプロジェクトの一つの指標にもなるのも大きかったです。結果的に色んな人の協力のもとネクストゴールまで達成できたことを考えると、クラウドファンディグに挑戦してよかったと思います。
また、クラウドファンディングをやるにあたって、地元の方に協力して頂かないとプロジェクト自体が成り立たないと感じ、皆生のビーチでビーチスポーツの体験会などを実施したんです。ビーチスポーツをやったことない人に来てもらおうという試みだったため、クラウドファンディングを通じてビーチスポーツの普及にも繋がったのかなとも思います。

やる意味は、やってみて分かること


-シゴト場カケルのサポートを利用した感想を聞かせてください。

クラウドファンディング自体が初めてで自分たちだけでは何も分からない中で、まーしーだったり川ちゃんが入って色んなアドバイスを貰えたので、ほんとに良かったと思います。実は実行者の中でもサポート自体に効果があるかどうかで意見が割れたりすることもあったんですが、僕自身は効果があったと思うし、サポートを受けて良かったと思います。


具体的には、まーしーからコメント(新着記事)をあげた方がいいとずっと言われていたんです。すぐに効果はあがらずとも、ずっとやり続けることがボディブローのように効いていって最終的に達成に繋がると説明を受けました。だから応援コメントをあげてもらったり、自分たちの体験会の活動報告だったり、ほんとに色んなことを新着記事にあげていきましたね。それが直接的に明確な効果があったというものではないけれども、想定していない人からの支援が多少あったりしたので、少なからず影響しているとは思います。特にネクストゴールの達成には効果があったかと思いますね。ネクストゴールの達成は正直難しいと感じていたんですが、駆け込みの伸びで達成することができたんです。記事をあげることを含めて、色んな要因がミックスされて成功に繋がったんだと思います。


頑張りが見える部分っていうのは記事をコツコツあげていったりすることで、それをやらないと何を活動しているのか知らない人からは見えないので。実際体験会に来てくれる人も「見ました!」と声は上がらないものの、記事やSNSを見て足を運んでくれていたので、見えにくいんだけど効果は高いんじゃないかと思います。それも、まーしーからのアドバイスがなければ、記事もそんなにあげずに終わっていたような気もするのでサポートを受けて良かったです。


クリエイティブサポートに関しては、施設のイメージやそれぞれのスポーツの紹介だったりが分かりやすい動画に仕上げてもらいました。スポーツ自体がマイナースポーツだったので、それを見てる人に分かりやすく伝えることが重要だったので、ベタな作りではありますが、どういうスポーツか細かく丁寧に説明する動画になっていたのが良かったです。自分でああいった動画を作るとなるとできないので…
最初サポートに意味があるかどうか実行者の中で意見が割れていましたが、最後の最後終わった時には「やって良かった」と納得して終えることもできましたね。


計算できないから面白い


-クラウドファンディングを振り返って気づいたことはありますか?

計算できないなというのがクラファンだと思いました。お金が絡むことっていうのは難しいなっていうのはあって、自分はこの人との繋がりが深いから支援してくれるだろうと思った人が意外に支援してくれなかったり、意外に全然そこまで深くないのにめっちゃ支援してくれる人がいたりしたのは面白かったですね。クラファンに対して、自分にとって直接的な得があるかどうか考える人もいれば、そうではないけど世の中的に意義があるかや単純に応援したいという人もいて、大きく2つに分けることができると思います。自分にとっての直接的なメリットの有無で支援するかどうかはその人自身の判断であって、そこは計算できないというのを1番感じました。これだけ友達がいて、恐らくこれくらいはいけるだろう…と想定して目標金額を決めるんだけど、その通りにはやっぱりいかなかったですね。
あとは、クラファンってやっぱり数字があるから、焦っちゃうわけですよ。今何%きてる、あと何日間でこれくらいいっていないと不安だ、みたいなことを気にし始めるとほんとにダメですね。僕はそういうのがなく、どちらかと言えば「なんとかなるや」的なところが強いので良かったかもしれません。

-実施中に印象的なエピソードはありますか?

意外な人からの支援で印象的だったのは、前職の百貨店の店長ですね。割と仲は良かったのですが、グイグイと「お願いします!」と言える間柄ではなかったので、さらっとプロジェクトの内容を共有したんです。そしたら「ちょっとだけだけど、支援したよ。」とメッセージがきて、ありがたいと思っていたら7万円も入れてくれていたんですよ。しかも、7万円のうち5万円は、何のリターンもない「お気持ちコース」の5000円を10口入れてくれていて。ありえないじゃないですか、普通(笑)だから、リターンとは別でお礼もしなきゃいけないな〜と思っています。


自分だけでなく、みんなのためという視点が重要


-施設が実際にスタートしてみてどうですか?

お客さんの入りがまだまだ少ないなという感じですね。何より想定以上に暑いです(笑)だからお客さんも、9月くらいまでは運動する感じにならないんじゃないかなと思います。ただ、おかげさまでメディアの方も出させていただいてちょっとずつ認知はされてきているので、その効果はちょこちょこ出てきていますね。
今後は、お客さんの間口を広げて小学生とか小さい子も遊べる場所にしていった方がいいんじゃないかと思っています。今は一応中学生以上が対象になっているので。そのために、学校関係をあたっていく予定です。例えば、コロナで修学旅行にいけない学生が、代わりに施設に遊びにきてもらうといった予約が、もう既に1.2件入っています。ビーチはキャンプ場が外側にあって見えにくいため、正直立地があまりよくありません。だからこそ、まずは間口を広げて、ちゃんと知ってもらうことが今年いっぱいやることですね。

-最後に今後クラファンに挑戦する人に向けてメッセージをお願いします。

自分のためだけのプロジェクトはなかなか支援しにくくて、多分成功しないんじゃないかと思います。自分もビーチスポーツを好きで広めたいという気持ちでクラファンをやりましたが、それだけでも足りない部分はあって、地元の人が健康になったりコロナ禍でも運動ができたり、広く間口を広げてやれることやみんなが幸せになれることを目的としてやると成功する可能性が高いはずです。魅力のあるクラファンって「こんなこと考えているんだ」「行ってみたいな」と興味を示してもらえるかどうかだと思うので。
開発系のクラファンは知り合いが全然いなくても達成できる可能性があると思うんですが、僕らがやったようなプロジェクトは支援者の7割くらいが知り合いという中でやっているので、プロジェクトの性質を見極めるのも難しいところがと思います。
あと、一緒にやる実行者選びは本当に大事ですね。仲がいいからいいってわけでもなく、結局やってみないと分からないところがあるのでパートナー選びは難しいと思います。チームを組むならおすすめは3人ですね(笑)旅行とかでも2人で行くと喧嘩をしちゃった場合にどうしようもなくなるから、間にいる人がいるとうまく成り立つので。


話し手:辻昌宏(RBTC株式会社 代表)
聞き手・書き手:吉川友斗(合同会社sunsunto)
※文中の記述はインタビュー当時の内容です。


■クラウドファンディングプラン
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クラウドファンディングについて~シゴト場カケル~


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