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【全ての経験は未来に繋がる】放送受信料徴収員の時に包丁を持った人に追いかけられていたら何故か僕が取り押さえられた時の話。

僕は今まで10回転職を繰り返してきました。おかげで今は希望の年収を得ることができ、ある程度キャリアを積むことができたのでこれを成功体験としてこれまでの経験が誰かの役に立てばと思い執筆をしています。

【はじめに】


僕が2番目に転職をした営業会社の時の話。
8年間務めた地方公務員を退職し、1年間個人で雑貨の輸入販売業をするもうまくいかず廃業。その後、国民的放送局の放送受信料を徴収する委託会社に転職した。
仕事のスタイルは完全に飛び込み営業で、アポなしで個人宅若しくは企業に訪問して新しく受信料の契約をいただくか受信料の支払いが滞っている方に対して支払を促すのがメインの業務になる。
今考えれば初の営業職が放送局の訪問員で精神力はかなり鍛えられたと思う。
時には厳しいお言葉もいただきながら日々奮闘していた。

【チャプター1】


いつも営業活動する地域は会社から車で2.30分くらい走らせたところの地域が多かったのだけれど、その日は郊外の地域を訪問するということになり車で一時間ぐらいかけてその地域に移動した。
本日訪問するエリアに到着。
訪問員を目撃したことがある人はなんとなくイメージが沸くかもしれないけれど、訪問員は専用のタブレット端末を首にかけ大きな黒いナイロンのショルダーバッグを背負っているのが通常装備で、その日もタブレット端末を見ながら訪問活動を開始した。

【チャプター2】


あのタブレット端末ではそれぞれの家が受信料契約をしているのかしていないのかが分かるようになっているのと支払いが滞っているお宅が分かるようになっている。ついでにどの訪問員が何回そのお宅に訪問して、何と言われて断られているのかも分かるようになっている。その情報を見ながら訪問員は日々頑張っているのだけれど、僕がその日伺おうとしたお宅の中に気になる履歴があった。

履歴は数か月前から訪問履歴がついてなく「危険なのでやめておいた方がいいです」とメモ書きが書いてあった。

築20年くらいのそれなりに古くはあるが比較的キレイな四世帯が入れるアパートだった気がする。
とは言っても僕は意外と真面目なので受信料契約が頂けていないのであれば一度お話はさせていただかないといけないなと思い直射日光で表面がガサガサになったインターホンのボタンを押した。

ピンポーン。
「はい。」

と返事を頂けた後にこちらの自己紹介をするや否や、

「おまえそこで待っとけブチこ〇したるからのー!」

とインターホン越しに大きな声で叫ばれ玄関の向こうでドタドタと走って何かを準備する足音が聞こえた。僕はタブレットの事前情報を思い出して「本当に危険やん」と思いながらアパートの外階段を降りたところで数秒玄関扉の様子を見ていた。

【チャプター3】

すると次の瞬間包丁を持った男が勢いよく飛び出してきたので一瞬で営業をするのを諦めひと言も言葉を交わさずに全力で反対方向に走った。
昼過ぎの時間帯で駅前にはそこそこ色々な年齢層の人が歩いていた。僕はその人達を避けながら走り隠れる場所を探していると後ろから、

「待たんかい!誰かそいつ捕まえてくれ!詐欺師や!」
詐欺師は心外なのだけれど。

包丁を持ったさっきの男性が大声で叫ぶのを聞いて、近くを歩いていた体つきのがっちりした正義感の強い男性が僕の目の前に現れた。学ランを着ていたので多分高校生だと思うのだけど、その方に真正面から抱きしめられる形で確保された。足が浮いた。

両腕が完全に閉じ気を付けした状態で完全に抱きしめられた僕は、このままだと刺されてしまうのでその男性の顔を見上げて、
「すいません。本当に危ないので(僕が)離したほうがいいですよ。」
と伝えて力を緩めてくれたところを振りほどく形でその場を離れた。

そして、角を曲がったところの病院のマイクロバスの下に転がるように隠れて息を潜めた。
10分くらい経過したと思う。
包丁を持った男性は結局ここまでは追いかけて来ず、やがてマイクロバスのエンジンがかかりバスは発車してどこかへ行ってしまった。

マイクロバスの下が思ったよりも居心地が良かったので居場所を失ったようで少し寂しい気持ちになったが、あの男性はもういなくなったようなので気を取り直して訪問活動を再開した。

【まとめ】

転職をすると思いがけない貴重な経験をすることがある。
この時僕がした経験は仕事に役立つような良い経験ではないけれど、ネタにはなるから僕はオッケーと思っている。
今回の経験は2回目の転職のほんの一日の出来事に過ぎないので他にも僕はいろいろな経験をさせてもらった。

仕事やプライベートに役に立つ良い経験もあれば苦い経験もあるがそれらを全部ひっくるめて今の自分があると思っている。人間万事塞翁が馬。
転職をした先の会社でうまくいっていないとか今の会社でハプニングに見舞われて落ち込んでいるとか色々あると思うけれど、「人の不幸は蜜の味」という言葉があるくらい、他人のハプニングやトラブルの話なんてみんな大好きなので結局ネタにしてしまえば全部プラスしかないのですよ。
その瞬間は大変かもしれないけれど。(僕は刺されそうになったから)

まとめると、良い経験も苦い経験も全て最終的に良い未来に繋がると僕は考えているので、転職を迷っていたり現状に疑問を感じていたりする人がいたらトラブルも恥ずかしい経験も全てプラスなので是非行動のキッカケにしてもらえたらと思います。

ちなみに帰りの車でその日の出来事を仲間に話したらみんな大喜びでしたよ。
最後まで読んでくださりありがとうございました^^


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