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やりたいことなんてハッキリしてなくていい。移住起業家のシンプルな信念

東京から、バスに揺られること2時間半。太平洋を望む絶景や、海の幸で知られる千葉県南房総市白浜町。東京からこの町に移り住み、次々と地域に根差した事業を立ち上げている移住起業家・多田朋和さん。

移住者として多田さんがこの地に訪れたのは、2010年。

まず手がけたのが「シラハマアパートメント(通称:シラアパ)」というシェアハウスでした。

目の前に海、後ろに山、という場所にあるこの建物は、元ホテルの社員寮。物件に一目ぼれした多田さん。オーナーに直談判し、自らの手でリノベーションをして、カフェ、ゲストルーム、シェアハウスを始めます。

2016年には「シラアパ」に加え、廃校となった幼稚園・小学校を活用した多目的施設「シラハマ校舎」も立ち上げます。校舎はレストランやシェアオフィス、ゲストルームとしてリノベーション。

校庭は無印良品が展開する小屋販売サービス「無印良品の小屋」の分譲地として活用しています。ここの管理・運営も、多田さんが行なっています。

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地域に根差した多数の事業に挑戦する多田さんですが、なぜ、白浜という町へ移住し、しかもその地で事業を仕掛けていくのでしょう?

もともと多田さんには、「起業」という目標はありましたが、白浜町に来るまではカフェやシェアハウスの運営など考えたことはありませんでした。

しかし、「シラアパ」の元となった物件に出会った瞬間に、たくさんの人が集い、思い思いにくつろぐ姿がイメージできたといいます。そのイメージに沿ってセルフリノベーションを行った結果、シェアハウスができ、カフェができ、ゲストルームができました。

前職の経験から、内装・建築、不動産業に関する知識はあったものの、飲食業も宿泊業は全く未知の世界。大変なことも数え切れないほどありましたが事業は堅調に推移していったといいます。

また、「シラアパ」をキッカケに地域と関わるうちに農業や狩猟にも興味が湧きました。最近ではジビエ料理のために狩猟免許を取得したり、ワイナリー立ち上げに向けてブドウを栽培したりしているそう。

「やりたいことなんてハッキリしていなくてもいいと思います。ワイナリーもジビエも、白浜町に来たからこそ見つかったもの。最初は漠然としたイメージでも、少しずつ形にしていけば良いんです」

まずやってみる。多田さんの信念は、とてもシンプルです。

自然の中で暮らすようになって、都会で感じていたストレスからいつの間にか解放されたそうです。

移住起業家の"仕事場"をのぞいてみたい。そんなあなたに、この旅を。




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