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#30 他者と働く─「わかりあえなさ」から始める組織論|宇田川 元一

ヤンデル先生がPodcastで紹介していたのを機に知り、『「わかりあえなさ」から始める組織論』というところに惹かれて手に取りました。

組織の課題には、既存の技法や個人の技量で解決可能な技術的問題と、それでは解決不可能な適応課題が存在する。
適応課題に取り組むためには、ナラティブ・アプローチ〈こちら側がいかに硬直した物語で相手をみているのかに気づき、こちら側の物語を変えることで、よりよい実践を生み出していくこと〉による対話が重要である。
そのためには、準備→観察→解釈→介入というステップを踏む必要があって、それぞれにこんなチップスとピットフォールがあるよ〜という話です。
グッと来た箇所をあげてみます。

  • 立場が弱い側は、立場が上の人間を悪者にしておきやすい「弱い立場ゆえの正義のナラティブ」に陥っている

  • 主体性を発揮してほしいというのは、こちらのナラティブの中で都合よく能動的に動いてほしいと要求していることが多い

  • 下の立場の人間が上の立場の人間に語ることは、「上司としてのあなた」に対して語っていることにすぎず、権力に自覚的であることが上の立場にとって準備段階としてまず大事

本書は『関係性の医療学』の影響を大きく受けているようです。
図書館で買ってもらったにも関わらず読まずに返した本です(スミマセン)。
いつか必ず読みます。

ということで、他者と働いているすべての人におすすめです。
これまで紹介した以下の本とも通じる内容でした。

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