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朝日に匂う ヤマザクラバナ

桜吹雪のど真ん中に立っている。頬を撫でて散る花びら…        カッコイイと自画自賛!

風誘う 花よりも尚 我はまた 春の名残りを 如何にとやせん     気分はすっかり、浅野内匠頭長矩だぜ。

次々と歌が唇からほとばしる!

この世で人が死にました 独りの人が死にました            大地が喜ぶ 空も喜ぶ 微笑んで歌っている              逝ってしまった 逝ってしまったよ                  あの世の人が連れてった そう、あの世の人がね

これは俺の大好きな何処かの少数民族の歌だ。             そうそう、満開の桜の下には死霊がいると書いた作家がいたっけ…    確か坂口安吾だ。

桜の下にて我死なん 花は桜木 人は武士               桜は咲いた姿より 散る姿がいい                   男心には、そんな憧れがある

咲いた花なら散るのは覚悟 見事散りましょ男なら…          桜は男の人生の象徴なのかもしれないな。

咲く事より 散る事に魂が疼く 日本人特有の美学かもしれないな。   満月の十五夜より、少し欠けた十六夜の月を愛でる心だ。

その絹糸のような繊細な感性が無くなった世相が無念だ!        俺は桜吹雪のど真ん中で、涙を流している。              そんな自分を、もう一人の自分が見つめている。 

何がなんだか分からない内に、これは夢なんだと気が付いた。      これほどリアルな夢も嬉しいね。

敷島の 大和心を ひと問わば 朝日に匂う 山桜花

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