やはりどう生きるか?はどう死ぬか?という事なのだ。

『いずれも、なべ氏の施術と同じく、科学の常識からは大きく外れている。「基本的には、『保険適用になっていない』=『がんに効く治療効果は証明されていない』と考えたほうが無難です」(日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之氏)確かにそうだろう。その一方で厚生労働省が'05年に発表した調査では、がん患者の44.6%が、何らかの補完代替医療(民間療法)を利用していることが明らかになっている。実に2人に1人は民間療法を利用している計算だ。いまや、すべてのがんをあわせた場合の「5年生存率」は6割を超え、「がんは治る時代になった」と言われる。だが、裏を返せば、4割の患者は、現在の医療では進行を食い止められていない。また、抗がん剤治療は強い副作用を伴うため、苦しみに耐えられない場合や、再発・転移に怯える患者は他の治療法を模索するようになる。そうしてたどりつく先が、こうした民間療法なのだ。その種類は、免疫細胞療法や温熱療法といったものから、漢方などの伝統的な東洋医療やアガリクス茸などの健康食品を利用したものまで数多存在する。~当然、多くの医師はこうした民間療法のがん治療効果に極めて懐疑的だ。'18年に雑誌『AERA』が現役医師に行ったアンケート調査では、「民間療法は有効」と答えた医師は553人中わずか11人しかいなかった。医療法人社団鉄医会理事長で血液内科が専門の久住英二医師は、「免疫療法を筆頭に、民間療法に『がんを治す効果』があるとは思えない」と前置きをしつつも、そこに救いを求める患者たちの心境に一定の理解を示す。「意図的に騙そうとしている悪質なケースは別として、民間療法を行っている多くの医師や施術者は『自分たちの治療法には効果がある』と心から信じている。そういう人々から熱心に説明を受けることで、がん患者は『治す方法はあるんだ』という希望を見出しやすくなるのでしょう。とりわけ、標準治療の現場で『これ以上やりようがない』と医師から率直に告げられた患者の場合、『自分にもまだ闘う方法があるのだ』と、希望を感じるのは無理からぬことです」~このまま標準治療を受けていても治る見込みは極めて薄い。しかし、目の前にある未知の療法なら、たとえ0.01%の確率でも現代の医学では説明できないことが起きるかもしれない。そして、その万に一つの「奇跡」が起きるのは自分自身かもしれない。先の見えない治療の不安のなかで、患者や家族が、効果の不明な民間療法にすら希望を見出そうとする気持ちを、第三者が訳知り顔で批判することは容易い。しかし、その言葉は彼らには届かない。自分や家族の命がかかっているのだ。「結局、『座して死を待つより、病気に対して何とか闘い続けたい、生きながらえたい』という気持ちが、これだけがんに効果がないと言われている民間療法を試す人が減らない理由です。折れそうな心を支えながら、なんとか生きている患者に『その治療は効かないですよ、やめなさい』と言っても『じゃあ、代わりにあなたが救ってくれるんですか』という話になってしまう。もはや理屈ではなく、気持ちの問題だからこそ難しいテーマです」(前出・久住氏)民間療法に頼るにせよ、頼らないにせよ、一番大切なのは、自分も家族も悔いの残らない選択をすることだ。』

人類史では現代医療の基本である「エビデンスベーストメディシン(EBM)」の方が遥かに歴史は浅い。私も直接的に生命に関わる病ではないが現代医療から見放された病を患っているので現代医療の限界も知っている。やはりどう生きるか?はどう死ぬか?という事なのだ。

競泳・池江璃花子も頼った…? がん「民間療法」の知られざる実態
すがりたくなる気持ちもわかるけど
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67583

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