喫煙者は能動的高額納税者であり喫煙者への社会的差別は行き過ぎた健康神話であり”そこで得た税金”は分煙環境整備の為にこそ使うべきなのだ。
『第3の理由は、納税者としての喫煙者の扱いの不当性にある。今後、日本は更なる大増税社会を迎えていくことになるだろう。その際、たばこ税はたばことは無関係のありとあらゆる関係がない予算に流用されていくことになる。そもそも特定品目に対する狙い打った課税であるたばこ税が何れの使途にも使える一般財源になっていること自体、おかしいのだ。納税者たる喫煙者は国と地方公共団体に都合良いATMとして扱われてきた。その極めつけが、冒頭に触れた防衛増税の原資としてのたばこ増税である。日本の防衛費を倍増させることと喫煙者の間に何の因果関係があるのかサッパリ分からない。喫煙者が防衛予算を特別に負担したところで、当然であるが喫煙者だけが自衛隊によって守られるわけではない。たばこ税のいい加減な税制の在り方は、他の税金に関するいい加減な支出及び徴収関係が助長される影響を及ぼしている。直近では様々な名目で集めた税金や社会保険料が直接関係ないものに上乗せ課税及び支出される状況が生まれている。約2兆円のたばこに関する課税は、いい加減な税金の課税の象徴のような存在だ。これを放置して悪化させれば、日本の税制は益々歪んだものになってしまう。一度、社会的害悪だと認識されたものが全く関係のない予算使途のために次々と課税されていく未来は、ディストピアそのものだ。しかし、今のワイドショーに弱い政治の在り方では一概に冗談とも言えない話だろう。したがって、喫煙者が支払いっているたばこ税の不当な扱いを是正することは極めて重要なのだ。本来であれば、喫煙者が支払っているたばこ税は、たばこ等の依存症に関する医療費に支出されることが妥当だ。そして、少しでもたばこ依存症に陥っている人々を減らすことが望ましい。これは地方公共団体も同様であり、たばこのハームリダクションに取り組むために、加熱式たばこの喫煙ブースなどを積極的に設けるべきだ。特別な対象に課される税金の使途は当然に一定目的範囲内に絞るべきなのである。上述のように、たばこ税を闇雲に引き上げる行為は、実はかえって社会的問題を悪化させてしまうことは広く知られるべきだ。たばこ税が様々な政策を実行するための財源として利用しやすいことは分かるが、喫煙者は政府のATMではないのだ。』
喫煙者は能動的高額納税者であり喫煙者への社会的差別は行き過ぎた健康神話であり”そこで得た税金”は分煙環境整備の為にこそ使うべきなのだ。
「喫煙者」だけが「自衛隊」に守られるのか… 日本のたばこ課税「2兆円」の「不可解すぎる使い道」
https://gendai.media/articles/-/120695