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はじめに。私にとっての良い映画

今の世の中は、公開された映画の多くがデジタルアーカイブされている上に、人気タイトルともなれば1,000以上にも及ぶ大量のレビューを読むこともできる。そのレビューはもちろん玉石混交で、参考になるもの参考にならないものの判断もまたその「参考になる」の数で可能となる。映画に限らず、すべてのデジタルコンテンツはこの評価システムで評価されてしまう。つまり「多数決」で良し悪しが決まってしまう、かのように思えてしまうのだ。

この多数決評価方式では、日本人がバカであったと仮定すれば、当然、バカが喜ぶ作品が評価される。マーケティング発想で映画を作るならば、バカに合わせた作品作りが横行する。この悪循環により、バカのバカによるバカのための映画が支持されるようになる。極論ではあるが、残念なことに日本で興行的に成功を納める映画作品は、この傾向がある。ように感じる。

レビューの星の数と作品の良し悪しは無関係であると、少なくとも私は思っている。そもそも作品の良し悪しとは何か、突き詰めて考えた時に、「その作品を鑑賞した時に自分が受ける影響の大きさだったり、自分が受ける感情の振れ幅だったり、あくまでも自分と作品との関係性において生まれた何かをどう受け止めたか」で決まると思うのだ。

そういう意味で、自分との関係性において良い映画だった、と思う作品の話を、思い出した時にでもゆるい気持ちで整理していこうと思います。

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