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『メルカリ』という映画の中で、ネオのように目覚めて、タイラーのように生きている。episode 16

●エイリアン


僕は過度のストレスで、胃痙攣を起こし、
救急車で運ばれた。

激痛に耐えている間、

『お腹を突き破って、チェストバスターが出てくるのではないか⁉︎』

映画『エイリアン』の名シーンが、
ずっと頭に浮かんでいた。

エイリアンに寄生された人間や、
プレデターの気持ちが少し理解出来た。

妻は仕事を早退して、
病院に駆け付けてくれた。

あえて慌てる素振りを見せず、

『ストレスだね(^^)』

と、シガニー・ウィーバーのように
冷静で居てくれたことで、
僕も落ち着くことができた。

大変な目にあった。

だけどこの出来事は、

自分の現状や、回りの環境を見つめ直し、
これから先の人生について考える
きっかけになったことは間違いない。

●つなひろワールド


『東京は、東京パラリンピック"バブル"で、東京パラを目指すアスリートを応援、雇用してくれる企業がたくさんある。』

そう教えてくれたのは、堀江航さんだ。
さらに
企業とパラアスリートを継ないでくれる、

『つなひろワールド』

という、
パラアスリートのハローワークのようなものがあることも教えてくれた。
航さんには本当に何度も助けていただいた。

僕はつなひろワールドに登録した。

この時期は、
45年間生きていて、
初めて経験することばかりだった。

●アンヴィル


カナダのヘヴィメタルバンド
『アンヴィル』



彼等の音楽活動を
二年に渡り追い掛けた
ドキュメンタリー映画
『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』

この映画を観て、何も感じない男とは、
僕は友達になれない。

ヘヴィメタル・ファンではなくても
名前ぐらいは聞いたことがあると思われる
ボン・ジョヴィ
ガンズアンドローゼス
メタリカに、
勝るとも劣らない実力を評価されながら、
なぜかアンヴィルだけ、スターになることが出来なかった。

ヴォーカル兼リードギターで、
リーダーのスティーヴ・"リップス"・クドロー
は言う、

『14歳から始めて、俺たちは50代になった。

ロックスターになるんだ!

バカな夢だが、
絶対かなえてやる!』


リップスは給食の宅配、

ドラムのロブは建築作業員をしながら、

音楽をやめない。

この映画を初めて観た頃、
僕はアラフォー。

娑婆っ気に呑まれて、

"常識人っぽい"社会人の

真似事をしようとしていた自分自身を、
殺したいほど嘆かわしく感じた。

『こんな50代になりたい』

アンヴィルに感化され、
そう願っていた僕にも、50代が近付いてきた。

●家族


アンヴィルの初期メンバー
リップスとロブ。

この映画の中で、印象的なことは、

彼等の家族が、二人の"諦めない夢"を応援し、
そして二人も家族を大切にしていること。

この種のdreamerは、
夢のためなら家族を顧みず、
そして家族は、
寂しい想いで過ごしていくというストーリーが溢れているが、
アンヴィルは違う。

家族あってのデカい夢。

家族が応援してくれるからこその
諦めきれない夢。

(続く)

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