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『メルカリ』という映画の中で、ネオのように目覚めて、タイラーのように生きている。episode 18

●ワンダビジョン


僕と妻の年齢差は13歳。

出逢った時は、

僕が42歳、妻は29歳だった。

印象的だったのは、

初めて出逢った時から、
そして
付き合い始めてからも、

僕の職業、

僕の年齢、

そして
僕の障がいのこと、

一切尋ねることがなかった。

『付き合うことになったけど、本当に自分でいいのだろうか?
彼女は何か、大切なことを見落としているのではないだろうか?』

と、こちらが心配になったほどだ。

結婚して数年経つが、
今でも時々、

『妻は本当に"実在"しているのだろうか⁉︎
これはワンダビジョンのように、
オレ自身が創り出した、理想像の"幻"なのではないか⁉︎』

と、本気で思う事がある。

●福岡


2018年夏、福岡。

東京から仕事で福岡に来ていた親友と、
僕と妻と三人で、
食事をする機会があった。

いまの職場に残るか、
転職するか、
これまでの人生で一番悩んでいた僕は、
その場で親友に相談した。

一通り話を聞いた後、
親友は、
『奥さんはどうですか?』

と、妻に質問を向けた。

その時の、妻の答えを一生忘れない。

●TIME FLY


『こんなチャンスは滅多にない!

挑戦してほしい。

後悔してほしくない!

もしもダメになったとしても、

何とでもなる。生きて行ける。』

まずは
その場で
妻に言葉を向けた
親友のセンスに感謝している。

そして、
自分よりもずっと腹がすわっている、
まるで
スカーレット・ウィッチのような
妻の強さに感激し、
いつまでも
冒険することを恐れていた
自分自身が情けなくなった。

妻に心配を掛けたくない、
しかしそれは、自分自身が逃げるための言い訳に過ぎなかった。

鹿児島に帰ってから、

妻といろいろ話をした。

最後に

『もしも怪我をして、仕事が出来なくなってクビになったら、
田舎に帰って二人で畑をしよう』

と、笑って言ってくれたことで、

覚悟を決めた。


赤いカプセルを飲むか?

青いカプセルを飲むか?

選択する時がきた。

Time Fly!

飛び立つ時だ。

モーフィアスの声が聴こえる。

ネオのように

目覚める時が来た。



腹は括った。

あとは

どのタイミングで今の職場を辞めて、

どこのチームで闘うか?

それだけだ

(続く)


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