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先週のラグビー。出会い、再会、感動のヒーローがいた。

月曜日。この時期、雨の降るのは仕方がない。そんな日に、待つことには慣れている。それまでは、自分と店を磨く時間だと思ってる。

先週はラグビーづいていた。断っておくが経験者ではあっても、決して「ラグビーの店」や「スポーツバー」ではない。確かに大男がいたりもするが、全く違うスポーツ選手であったり、競技未経験者であったりもする。今日書き始めたラグビーの話も多様だ。この店の「幅」を感じた週末だった。

金曜日。神戸に生まれ育ったインド人。積極的に大好きな神戸を支えている男だ。彼の身内や親戚が元々ウチのお客さんだったこともあって、極々稀にしか訪れないが、食事した初対面の男の「ラグビー話」に僕を思い出し連れてきてくれた。ワールドカップ2019のプロモーションを色々担当していて良かったと思う。俄だって未経験者だって、こうして広がるものだ。

紹介された彼は7人制日本代表の現役選手、林大成くんだった。実は僕はYouTubeやメディア出演で予備知識があった。神戸製鋼の山下楽平とのステップ対決動画も見たことがある。いきなり河川敷でラグビーやってる学生にフラッと加わってみたりする。「今、日本で一番近い。しかし止めるには一番遠い日本代表選手」が林大成なのである。(セブンスと言えば、キヤノンに移籍した安井龍太も神戸製鋼時代から代表だった。ゴルフやるって神戸の谷口到に聞いてたから楽しみにしてたが、同じくゴルフ好きの今村雄太もサニックスに行ってしまったので、いつか神戸コンペでもしたいよな)

さて、林くん。東海大仰星高から東海大のラグビーエリート。キヤノンに所属していたが、2018年からは日本協会と7人制日本代表チーム専任選手契約。僕はこれまで営む店や昼の仕事場などで、比較的有名著名な方々に出会う機会は多い方だと思うが、その人が関わる業界(芸能人でもスポーツ選手でも組織人でも)で突き抜けている人には共通の印象がある。

どこかで聞いたような言葉は持っていない。

要するに独自論がある人は信じられる。近くのはずなのに、他にない突き抜けた遠い存在。どこかヒーローのような感じもする。そんな印象を持った。

今後の活動に期待。近く龍谷大学でラグビージャーナリスト村上晃一(大学同期です)がファシリテーターで、彼と神戸製鋼イシ(中島イシレリ=加納町志賀で唯一カウンターで持込みマクドバーガーを食べたヤツ)のトークイベントがあるようだ。驚愕のステップ、詳しくはこちらでご覧ください。


土曜日。早い時間に、大阪体育大学ラグビー同期、チャチャイ・チヨノイから連絡があった。タイ人ではない。関西大倉高校出身大型フランカーの日本人なのだが、当時のキックボクサーに似ているだけで、入学してすぐに4年の森本さん(体育大 - ワールド - 現在加納町「BARコラプシング」店主)からあだ名を一方的にもらった。以降先輩、同期はもちろん、後輩までもチャチャイさんと呼ぶ。学生時代のあだ名はなかなか非情で厳しい。彼の名誉のために言うならば、爆発的なタックルは本当に惚れ惚れ頼りになった。

てっきり、学生時代からの付き合い成就結婚の嫁、朝ちゃんと来るかと思ったら、二個上の先輩5人と二個下の後輩一人(これって、関西の大学特有の言い回しか?)と共に来た。年に一度の大阪OB神戸遠征会であった。年末にいつも大阪でOB忘年会がありSNSで見る面々に羨ましい思いをしているが、こうして神戸にいながらにして懐かしい顔に会えるのはありがたい時間である。OB総会で会って以来の方もいて、結局は大学時代の馬鹿話に花が咲く。僕は大した選手じゃなかったけれど、大学に4年いてラグビーをし、同じ釜の飯の味わいや旨さをこうして知る。尊く染み付いた歴史がある。


深夜そろそろ店を早仕舞い(コロナ禍は慎重になってるので)と思っていると、同じマンションの座頭市ハリーが同じ塩屋在住トコナッツリキヤと来るという。遅すぎるやろぉとナンダカンダ言いながらも実は嬉しい訪問であった。何より、僕にとっては金曜のJAPANの選手の訪問と、この日の同窓生の再会と同じくらいに感動的で、「やっと腑に落ちた」出来事になった。

長いが続ける。感動は早く昇華した方がいい。

その二人に着いてきた男性は25歳と若く、同じく塩屋在住で、僕の家にも近いマンションの子だった。どう考えても「スポーツやラグビーの子」ではない。どちらかと言うと優しく人当たりのいい、華奢な男だった。

いろいろ話していて、彼が僕の住むマンションのすぐ横の塩屋中学校出身であることがわかる。そこで、僕がここ数年ずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。塩屋中学の運動会で、1〜3年男子生徒全員でやる「あの」話だ。

運動会の練習はよく聞く代表曲クシコスポスト(リレーで掛かってる曲)に並んで、行進や応援合戦、はたまた競技種目の予行演習なんかもあるようで、それは僕らの子供の頃から変わってないようである。ところが、僕の記憶ではもう10年ばかり、耳慣れた、でもここから聞こえるには違和感のある大声を聞くようになる。「これは?…!」マオリ族のハカだった。

数年前、同じマンションに住む方の息子さんが塩屋中だったので尋ねると、それはいつからか男子全員短パン一つになって(つまり裸足、裸)ニュージーランドのマオリ族の民族舞踊「ハカ」を踊るようになったと聞いた。僕は勝手に、ラグビー好きの先生が強制的に始めたものだと思っていた。

動画や写真を見て鳥肌が立ったものだ。
4年ほど前に書いたブログはコチラ。おヒマならどうぞ^^;)

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↑凄いでしょ。壮観でしょ。

で、11日土曜に来た華奢な男の子が教えてくれた。

「英語の授業でマオリ族のハカの話が出てきたんです。ちょうど、体育会(運動会のこと)で学校が一つになる何かいいものはないかと思ってて、僕らから先生にこれ、ハカをみんなでやってみたいって提案したんです」

答えがこんなところにいた。人は見かけに寄らない。華奢なんかじゃない。10年前そこから歴史を作った、彼もヒーローの一人だった。



その行動や言動が人を動かし、足跡、ソクセキとなり道を開く。

異次元のステップで多くを抜き去る日本代表、
大学チームを代表してフィールドに立った数々の選手、
自らやりたいと提案し歴史を作った一人の生徒、

羨望の眼差し、遠くから眺めたヒーローは実は僕の近くにいた。

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