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テクニカルサポート詐欺実態調査、日本人の被害経験、世界平均下回る

こちらのnoteは、セキュリティ専門家松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」8月4日の放送内容を一部抜粋しご紹介します

今回のトピック!
・ニュース解説
・テクニカルサポート詐欺への対策

今回の解説ニュース

テクニカルサポート詐欺の被害について、調査結果が報告されています。現状、日本での被害は世界と比べると少ないようです。オンラインで発生している詐欺と、その対策について説明します。

テクニカルサポート詐欺とは、偽のポップアップなどをパソコンへ表示し、問題解決のために金銭を要求するものです。Webサイトへアクセスした際にポップアップを表示させ、被害者へ電話やリモートアクセスを促し、攻撃者は技術者に成りすまして詐欺行為に及びます。

マイクロソフトが発表した、日欧米など世界16か国を対象とした調査で、日本で詐欺行為を経験した消費者の割合は29%で最も低く、世界平均の59%と半分以下の結果となりました。また、詐欺行為の後もやり取りを継続する消費者も日本は5%と、こちらも世界平均の約3分の1程度におさまっているということです。

テクニカルサポート詐欺自体は世界的に見ても減少傾向にあり、オンライン詐欺は別の手口へ移行しつつあるということが考えられます。

テクニカルサポート詐欺への対策

テクニカルサポート詐欺は相手にしないことが一番の対策です。もし、テクニカルサポート詐欺の被害にあってしまった場合の対策について説明します。

まず、大前提としてパソコンの基本的なセキュリティ対策は十分に行いましょう。具体的には、『すべてのソフトウェアを最新の状態にしておくこと』や、『パスワードを他人が推測できないものに設定すること』です。また、マルウェアがインストールされてしまわないように、怪しいファイルを開いたり、不審なリンクをクリックしたりしないようにしましょう。

マイクロソフトはメールや電話で一方的にテクニカルサポートを提供することはないそうです。また、アップルでもメールや電話でアカウント名やパスワードを聞くようなことはないそうです。

ちなみに、日本人の被害が少ないことは警戒心の表れであるかもしれませんが、かつてはマルウェアの被害も日本では少なかった時期がありました。理由は、マルウェアの送るメッセージが英語だったり、不自然な日本語だったりして、マルウェアと比較的気が付きやすい、もしくはよくわからないので無視されていたからです。

最近はマルウェアが巧妙化されていることもあり、送るメッセージも違和感のない日本語になっていることから、テクニカルサポート詐欺も同じような傾向になる可能性があるのではないかということも懸念しています。

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