SHIFTBRAINデザイナーの入社後ToDo、こんな課題に取り組んでいます。
こんにちは、シフトブレイン広報の坂です。
シフトブレインは、ブランディングとデジタル領域のクリエイティブを強みとする会社です。社内には多様な強みを持ったクリエイターが在籍しています。
Creative部(※通称 クリ部)は、アートディレクターやデザイナーが所属していて、入社後の試用期間中に課題が出されます。今回の記事では、通常社内にしか公開していない課題の内容と、直近入社3名のアウトプットを特別にご紹介します!
課題の概要
好きなお店や商品、ブランドなどの企画を立案し、ブランディングを1からやってみる。
何をテーマに扱うかは自由。
制作した課題は、最後に社内で発表する。
出される課題はいたってシンプル。でも、シンプルだからこそ難しいともいえるかもしれません。
課題の目的
課題を通して、シフトブレインのBrand Architecture(ブランドを構成する基本要素)のフローを学ぶ。(※)
自分のデザインスキルを紹介する。
自分の人となりや何に興味があるかを社内に知ってもらう。
シフトブレインでは、「○○が好きそう」「○○が得意そう」といったクリエイター個人の志向性を重視して案件へのアサインが決まることもあるため、社内のみんなに自分のことを知ってもらうのはとても重要です。
この課題を通して案件では体験できない制作の楽しさを感じてもらいたいという思いもあるので、テーマや制作物に対しての自由度は高く設定されています。
これから紹介する3名がこの課題に対してどのように考え、アウトプットを行ったのか?クリ部の先輩メンバーからもコメントをもらいましたので、あわせてご覧ください!
【1】ジンジャーシロップのブランディング
道合 幸希(2021年入社)
制作実績:TIER IV Web.auto, iDID, CARTA HOLDINGS Logo Animation
●企画:ジンジャーシロップブランド『Calmos』
日頃から料理をするのが好きで、当時はジンジャーシロップを作ることにはまっていました。チューブの生姜を使う人が多いと思いますが、生の生姜はあまり馴染みがないんじゃないかなと思っていて。気軽に使えるジンジャーシロップのブランドを作ってみようと思いました。
●Brand Architecture
最初は仮想のクライアント『生姜の名産地の高知県の農家』から商品開発の依頼がきた体でやろうと考えていました。最終的には落とし込まなかったのですが、その際に生姜のことを詳しくリサーチすることができました。生姜は通年で手に入るんですけど、料理や飲み物だけではなくアロマにも使われていたりもします。 体に良い成分がたくさん入っているので、血行促進や消化促進などの効果により、癌の予防も期待できるそうです。
そこで、「商品を通して普段料理をしない人にも生姜をもっと身近に感じてほしい」「商品によって安らぎの時間を提供することで、体だけではなく心も元気になってほしい」という思いをもとに、ブランドのビジョンを作りました。
柔軟で形にとらわれず、いろんな人に合わせて価値を提供できるような商品にしたくて、キーワードやデザイントーンを考えていきました。
●CI / VI
ブランド名は、スペイン語で「穏やかな」という意味をもつ『Calmos(カルモス)』。ロゴのベースはちょっと幾何学っぽい書体を選びつつ、シンプルに作りました。生姜には末端の血管を拡張して血行をよくする効能があるので、それぞれのグリフの端を少し広げることで、そのニュアンスをロゴに落とし込んでいます。
●商品デザイン
ロゴの次に取り組んだのは、生姜のモチーフと文章を載せた商品カードです。
モチーフは実際に生の生姜をスライスし、いろんな形をスキャンしiPadで水彩のテクスチャを作って、くり抜いています。ちょっとアナログな雰囲気で、温かみが出るようにしました。いろんなシェイプの生姜を載せて、ランダム感も出しています。
次に商品デザインですが、もともとジンジャーシロップを作っていたので、中身のシロップも手作りしました。瓶は既製品のものを利用しています。どういった瓶がジンジャーシロップに適しているか、ジュースやお酒の瓶など色々な商品を比較・検討し、写真のような丸みを帯びた小さめのフォルムのものを選びました。
商品ラベルのデザインは、瓶からほぼ1周させた方が商品のクオリティが上がりそうだなと思ったので、長めのシールで作りました。正確ではないですが成分表や、使い方・割り方の説明・イラストも載せています。
●商品撮影
商品が完成した後、スタジオを借りて商品撮影も行いました。
発表ギリギリでしたが撮影した写真を使って、大判のカードも制作しました。最初に作った小さいカードはギフトに添える場合に、大きいカードはお店に置いてもらう場合を想定しています。大判だと載せられる情報が増えるので、カードだけを持って帰った場合でもどんな商品かを思い出してもらえるように、商品画像も載せています。
スタジオでは動画の撮影にも挑戦したんですけど、機材が動画撮影用ではなかったことと、動画自体あまり撮ったことがなくて上手に撮れなかったので、静止画も交えながら完成させました。
●苦労したこと、学んだこと
商品が完成した後にお店の売り場にある既存の商品と並べるシミュレーションをして、どんな風にお客さんの目に止まるかを検証したりもしました。売り場に並べてみると、商品のインパクトがちょっと弱いかなという印象でしたが、一方でブランドのトーンはナチュラルで優しい感じにしたかったのと、生姜のシェイプは直感的でわかりやすくシンプルが故に情報が入ってくる側面もあると思ったので、トレードオフなのかなと考えたり......。実物があると普段はやらないこと、考えないことも沢山試すことができるので、勉強にもなって楽しかったです。
●クリ部 宮本さんからのコメント
【2】お香のブランディング
石塚 健斗(2021年入社)
制作実績:リクルート コーポレートサイト, 西山製麺ドイツ法人 コーポレートサイト, 寺田ニット コーポレートサイト
●企画:お香ブランド『HUG』
課題に取り組んでいた時期、コロナ禍による外出自粛の影響で、フレグランス市場では香水よりも空間を整えるルームスプレー系が拡大傾向にありました。当時は自分もお香を使っていて、身近なアイテムだったこともありお香をテーマに選びました。
●感じていた課題
自分が使ってたお香はコーンタイプで、エスニックの雰囲気があるお店で買っていたんですが、部屋にあったら浮いてしまうパッケージが多かったです。あとは、しけると火が消えやすく、再度火をつけるのが手間でした。短時間しか炊けないこと、灰の後処理も面倒に感じていて。かといって、デザイン性が優れている商品は焚く時間が長いものばかりで、スティックタイプは外部ツールにコストがかかって高いんです。紙タイプはいい香りなんですけど、部屋全体に香りを送ることが難しい。その他に、渦巻き型と香木、練香(袋)もありますが、それらも置く部屋を選んでしまうデザインです。
課題感を整理し、僕がデメリットに感じている上記の点を解消すれば、お香を使う人や買う人、扱えるお店も増えるのではと考えました。
再度火を付けやすい形状にする
時間に左右されない形状にする
商品形状に合わせた使いやすい台を梱包する
手に取りやすくて、部屋に馴染むデザインにする
これらを意識しつつ、競合他社との差別化を図るためのブランディングを行います。時間の関係で台のデザインまではできなかったので、3以外にフォーカスをして解決を目指しました。
●Brand Architecture
“煙を通して空気の流れを使い、香りをより遠くへ運ぶことができるルームフレグランス”をブランドの特徴とし、“時間に縛られないですぐ使えること”を目的にブランドの構成要素を考えていきました。
リサーチを進めたところ、お香の形状に加えてパッケージや容器にこだわった商品はありますが、お香そのものをデザインしている商品が少なかったので、その点にも着目して進めていくことにしました。
●CI / VI
ブランド名は『HUG(ハグ)』。「世界で最も幸せな国」ランキングで常に上位にランクインするデンマークで、「居心地がいい空間」や「楽しい時間」のことを指すHygge(ヒュッゲ)の語源のひとつとしてあげられる言葉です。
ヒュッゲな時間を楽しむためには空間作りが欠かせず、デンマークのインテリアがシンプルで自然の暖かさを感じられるものが多いのは、一貫した安らぎを感じさせるため。くつろげる心地よい時間を作り出すことによって自然と生まれる幸福感や充実感、そして暮らしを楽しむことをサポートできるようなブランドを目指しネーミングしました。
●商品デザイン
ブランドロゴ兼プロダクトの形をイメージして、デザインをしました。具体的には、お香がパーツになっていてそれぞれを組み合わせることができ、それにより焚く時間が調整できる商品です。ロゴに凹凸があるのは商品自体の形状を表現しています。ロゴ以外でもこのユニークさを表現するため、グラフィックもあわせて作りました。
●苦労したこと、学んだこと
通常案件と並行して進めるのは大変でしたが、普段はスコープに対してデザイン部分から携わることが多いので、課題ではもう一歩手前の段階から考えることができてよかったです。市場調査も楽しかったし、普段の業務では取り組めない領域に挑戦できました。
●クリ部 鎌田さんからのコメント
【3】ファッションブランドのブランディング
山上 哲(2022年 入社)
制作実績:BASCO コーポレートサイト
●企画:オリジナルファッションブランド『ABBR.』
課題と同時期に20周年プロジェクトでバリアブルグッズを担当していて、昔から「いつか服のブランドを作ってみたい」と思っていたことを思い出しました。それがきっかけで、ファッションブランドを課題のテーマに決めました。
●Brand Architecture
ブランドにどんな特徴を持たせて、商品を身につけることでどんな体験をしてもらいたいのか、そして狙いたいポジションも検討しながら考えていきました。あとは、リラックスしつつも気持ちが明るくなるような服にしたいと思っていたので、それらをもとに要素を決めていきました。
全体の色合いや宣伝写真でもFUNNYな雰囲気を出していきたかったので、ウェイトは『FUNNY』が強め。スポーツ寄りな感じで着れるのがいいなと思って『ACTIVE』を選びました。
●CI / VI
肝心のブランドネームはなかなか思いつかなくて......まずはこのブランドのビジョンに合うキーワードや文章をあげてみました。そこで出てきたのが「いつも明るくいてほしい(Always be bright.)」、この文章の頭文字を取ってブランド名は『ABBR.(アバー)』に決めました。『ABBR』だけでなく『.』を加えることで、ブランド名が文章からきていることを表し、「Always be bright.」もタグラインとして残しています。
ロゴタイプは「A」の一部が欠けています。それはこのブランドを身につけることで、気持ちが明るくなることを望んでいるけど、最後に勇気を出して一歩進むのはあなた自身。 欠けたピースはあなたが一歩を踏み出すことで埋めてほしい、という思いを込めているからです。
ロゴマークはシンプルで、見た瞬間にハッピーな気持ちになれるものがよかったので、ピースマークにしました。あわせて、ロゴタイプとマークの組み合わせのバリエーションも色々と用意しました。
●商品デザイン
アパレル展開したときに、自分が作りたいアイテムを考えました。デザインはシンプルにピースマークとタグラインを入れたようなもの。色はすごく派手だけど、グラフィックはシンプルにして着やすいものがいいなと。グッズ展開はクッションやマグ、トートを想定。自分が好きでずっとかけている眼鏡のグッズ展開も考えてみました。
Webデザイン用にイメージ写真も撮影したんですが、実際にアイテムを作る時間まではなくて......代わりにステッカーを作りました。このステッカーは社内発表後、みんなに会うタイミングがあるときに配っています。
●苦労したこと、学んだこと
通常の案件と違って、既存の情報がないゼロベースから考える必要があったので、そのあたりが難しく迷うこともありました。今振り返ると、似ているブランドと比較して方向性を設定してもよかったかもしれませんが、入社したばかりの頃には気づけませんでした。その後に仕事を通してBrand Architectureを自由に組み替えることも学んだので、無理やり型にはめ込んでいく必要もなかったのかもしれません。
もっと時間があればBlenderを使って、ロゴが立体的に動いてるモーションを作ったり、After Effectsでブランドムービーを作ったりもしたかったです。
●クリ部 藤吉さんからのコメント
おわりに
それぞれが思い思いのテーマで取り組み、アウトプットも人によって様々でしたね。私自身も発表者の新しい一面も知ることができるので、クリ部の課題発表は毎回とても楽しみです。
この記事を読んでいただいたみなさんにも、クリ部メンバーの個性が伝わると嬉しく思います!
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