D2Cコスメブランド・Glossier(グロッシアー)成功秘密
こんにちは😌
前回、D2Cとは何かを説明しました!
今回からは、D2Cで実際に成功されているブランドを紹介したいと思います。なぜ成功したのか、他のブランドと何が異なるのか、どんなところがファンに刺さっているのかなど、成功の秘密にも迫っていきます🤓
まずD2Cブランド解説第1弾は、ニューヨーク発のコスメブランドGlossier(グロッシアー)というブランドです。
Glossierってどんなブランド?
日本ではまだ未発売ブランドですが、デザインがミニマルでスタイリッシュなので、SNSなどで見たことがある!という人は多いのではないでしょうか?ちなみに私はその1人で、SNSで見かけてすぐに調べました笑
日本でもファッション系の雑誌やSNSで多く取りあげられている注目のブランドで、有名セレブが使用していることでも人気です。
現在日本ではBUYMAで購入可能のようですので気になった方はチェックしてみてください😉
また個人ブログが12億ドルのブランドに成長したことも、D2Cブランドが成功した事例としてとても有名です。
ではブランドのサクセスストーリーを見ていきましょう。
創業者について
Glossierの創業者 エミリーワイズ(Emily Weiss)氏は、ファッション雑誌VOGUEのスタイリングアシスタントをしながら、2010年に「INTO THE GLOSS」という美容をテーマにしたブログを運営しはじめ、月間140万人が訪れる人気サイトへと成長します。
ブログでは、自身のコスメの体験を語り、読者と意見交換を行ったり、キム・カーダシアンやカーリー・クロスといったセレブに、彼女たちの美容法について率直なインタビューをしていきます。
仕事を辞め、ブログに専念してからは、投稿数を増やすと、サイトのトラフィックは3倍になり、着実にファンを増やします。ブログ開設から4年後の2014年に、「ユーザーの意見を取り入れたコスメブランドをつくりたい」という思いからGlossierを立ち上げました。
Glossierの遍歴
ブランド立ち上げの約1年前の2013年、ベンチャーキャピタル(VC)から200万ドルを調達します。
ブランドを立ち上げる4週間ほど前から、ウェイス氏はインスタグラムでGlossierに関する情報を出し、立ち上げから1週間で彼女のフォロワーは1万8000人を超えをはたす。
創業当初、フェイシャル・ミスト、保湿液、ファンデーション、クリームの4商品のみを販売。「メイクしていない」かのような仕上がりを目指すラインナップでした。
会社の立ち上げから1カ月後、VCからさらに840万ドルを調達。
売上高は非公表ですがメディアによる推定値は2015年の時点で1億500万ドル(約115億円、前年比65.9%増)なので、わずか4年間で1億ドルを超えたことになります。
2017年3月には1億ドルの資金調達に成功、このときの企業評価額は12億ドル(1320億円)で*ユニコーン企業リストに仲間入りを果たしました。
*ユニコーンとは投資業界用語で、企業評価額が10億ドル以上(約1100億円)、創業10年以内で未上場のスタートアップ企業のことを言う。
2019年3月には、開発に2年かけて、新たなカラー・メイクアップ・ブランド「Glossier Play(グロッシアー・プレイ)」を立ち上げました。
ブランドコンセプト
**"SKIN FIRST. MAKEUP SECOND.” **
直訳すると、「肌を第一に、メイクはその次」といったところでしょうか。メイクブランドには少し珍しく、健康的な素肌がまず大切だという方針をとっています。
そのため、スキンケアアイテムも充実しており、使い心地もよく、ナチュラルに艶っぽく仕上げてくれるアイテムばかり。野菜や果物などの天然素材を多く使い、パラベン、アルコールは使用せず肌への優しさも追求しています。
またブログから出来たブランドという強みから、ユーザーの声を取り入れた製品は、ユーザーの本当に欲しいものを実現しています。
サステイナビリティを意識した商品作りもされていて、商品の開発段階からパッケージまで環境に配慮しています。
人気商品
●boy brow/16$/全5色
ミランダ・カーがインスタグラムで紹介したことで話題に!
一時は32秒に1本のペースで売れ、予約1万人待ちにもなった大ヒット商品。小さめのブラシでふんわりまゆげを演出でき、ナチュラルにみせることができる優れものです。
●Vinylic Lip/16$/全8色
カラーを得意としたGlossier Playのリップ
パッケージの色と同じ発色をしてくれると人気です。
▼Shopping Site
こちらは、実際のショッピングサイトの様子です。
ここでは化粧品に含まれている全成分をチェックすることができます。
商品によって、クルエルティフリー(動物実験をしていない)やヴィーガンやアレルギー表示なども分かりやすく知らせてくれています。
また、口コミの充実さも特徴のひとつです。
肌質、年齢、肌の色による口コミの選択が可能になっており、ユーザーにとって購入しやすい工夫がなされています。
店舗とポップアップストア
2014年に創設され、ずっとオンラインショップのみで販売していましたが、2016年12月にNYのSOHOに実店舗をオープンしました。現在はニューヨークとロサンゼルスに2店舗を構えています。写真はLAの店舗でイメージカラーであるパステルピンクで統一された店内は写真を撮りたくなるように設計されています。
これまで、世界の各都市でこれまでにポップアップストアを行ってきたGlossierだが、どれもパステルピンクで統一されフォトスポットをたくさんつくっていました。
2018年には、コペンハーゲンファッションウィークに合わせてポップアップストアが行われ、ファッションウィークに参加したインフルエンサー達を魅了したり、ユニークな取組みが行われています。
オンラインストアでは、アメリカ以外にも、カナダ、イギリス、アイルランド、スウェーデン、デンマークでのオンライン販売がスタートしています。
まとめ
Glossierの基盤はブログです。そのブログは、D2Cのメリットでもある、顧客視点を直接持ちフィードバックデータから商品開発を行う事に役立てられています。また、ブログのファンが、Glossierのファンになるというコミュニティが成立しています。
Glossierの商品やサイトを調べると至る所にユーザー目線の工夫があることがわかりました。独自のブランド力、コミュニティづくりなど、これまでのコスメブランドにはない特徴がありました。
数多くのブランドが存在する中で、ファンを獲得し、成長を続けている理由が少し見えてきたように感じます。
Glossierの今後がますます楽しみで、どんな取組みをしてくれるのか、随時チェックしていきたいと思います😏
では長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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参照文献