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グルタチオンの最新研究✨

こんにちは!


白玉点滴の名称にもなっているグルタチオン。

私も定期的に点滴しつつ、普段は内服もしていますが、


今回はグルタチオンのご紹介をしつつ、

3月に公開された最新研究ネタをシェアします♪

 by Clinical and Translational Medicine


<美白効果だけじゃない!グルタチオンとは?>

グルタチオンは3つのアミノ酸からなる物質で、人間の体の機能を保つ上でとっても重要です。
1. 抗酸化作用
2. 解毒作用
3. ストレスからの防御機能
4. 美白作用

グルタチオン点滴はパーキンソン病や肝機能障害などの治療として使用されている他、美容医療でもしみの改善など美白効果、疲労回復目的としても一般的です。


ただ内服しても体の中でうまく利用されにくいので、リポソーマルタイプなどサプリは工夫が必要なのと、ずっと内服していると自分の力でグルタチオンを作る機能が低下してしまうので、独断でのサプリ内服はおすすめしません


(ちなみに私は、グルタチオンを合成する酵素が遺伝子上欠損しているので毎日内服しています。)



<グルタチオン前駆体が老化関連病変の予防に効果的>

加齢とともに起こる体の機能低下についての研究はここ数年で急激に進んでいる。
老化関連の研究者たちは老化関連病変の発症遅らせるだけでなく、改善するための治療方法の発展に注力している。
最新の研究ではある種の栄養学的方法は高齢者を酸化ストレスから守り、ミトコンドリア機能不全の改善、筋力や認知機能を向上することで健康的な加齢を推進できると評価されてきている。

2021年3月のパイロットスタディでは

GlyNAC(グリシンとNアセチルシステインの混合):抗酸化物質であるグルタチオンの前駆体
を摂取していた高齢者は老化関連の症状、グルタチオン欠損、酸化ストレス、ミトコンドリア機能不全、炎症、インスリン抵抗性、血管内皮の機能不全、体脂肪、毒性、筋力、歩行速度、身体機能、認知機能の改善を認めた~
著者はGlyNACのサプリ補充はシンプルで安全、そして効果的な老化予防栄養療法と示唆している。

このパイロット研究ではGlyNACのサプリを
24週間摂取した後、摂取終了から12週間後に再度評価を行った。
対象は7-80歳台の高齢者と21-30台の若者と世代による比較検討を行った。


結果は24週後にすべての項目の改善を認めた。若者群においても改善を認めた例があった。
だが、この効果は内服中止12週間後に消失した。


グルタチオン合成には2つの生化学的ステップが必要である。
1. システインがグルタミン酸に付加し中間体のグルタミルシステインを形成する。
2. グリシンがグルタミルシステインに付加しグルタチオンを形成する。


本研究の著者らはGlyNACが以下の3つの特徴によって高齢者の老化現象の改善を同時に改善すると特徴づけている。


1. グルタチオン不足を補うことにより酸化ストレスとミトコンドリアの機能不全を調整する。
2. GlyNACに含まれるグリシンは重要なメチル基ドナーであり、正常な脳神経機能に必須である。
3. GlyNACに含まれるアセチルシステインはシステインドナーであり、エネルギー代謝に必須である。


研究者らは上記を“パワー3”と呼び、グリシン、NAC,グルタチオンの組合せが広範囲にわたる高齢者の老化症状の改善に寄与すると考えている。


老化研究のブレイクスルーは革命的に進行しており、最近の発見では単に寿命を延ばすだけではなく、健康寿命を延ばすためのセラピーが日進月歩で進化中である。


抗加齢医学には欠かせないグルタチオン、しっかりと体内に補充して働いてもらいたいですね♬


本日もお読みいただきありがとうございました!


Shie


<参考文献>


1.Kumar P, Liu C, Hsu JW, et al. Glycine and N?acetylcysteine (GlyNAC) supplementation in older adults improves glutathione deficiency, oxidative stress, mitochondrial dysfunction, inflammation, insulin resistance, endothelial dysfunction, genotoxicity, muscle strength, and cognition: results of a pilot clinical trial. Clin Transl Med. 2021;11(3):e372. doi:10.1002/ctm2.372
2.Shalchi H. GlyNAC improves strength and cognition in older humans. Baylor College of Medicine. Published March 29, 2021. Accessed April 8, 2021. https://www.bcm.edu/news/glynac-improves-strength-and-cognition-in-older-humans
3.Espinoza SE, Guo H, Fedarko N, et al. Glutathione peroxidase enzyme activity in aging. J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2008;63(5):505-509. doi:10.1093/gerona/63.5.505
4.Lang CA, Naryshkin S, Schneider DL, Mills BJ, Lindeman RD. Low blood glutathione levels in healthy aging adults. J Lab Clin Med. 1992;120(5):720-725. doi:10.5555/uri:pii:002221439290079Z
5.Maher P. The effects of stress and aging on glutathione metabolism. Ageing Res Rev. 2005;4(2):288-314. doi:10.1016/j.arr.2005.02.005
Venkateshappa C, Harish G, Mahadevan A, Srinivas Bharath MM, Shankar SK. Elevated oxidative stress and decreased antioxidant function in the human hippocampus and frontal cortex with increasing age: implications for neurodegeneration in Alzheimer’s disease. Neurochem Res. 2012;37(8):1601-1614. doi:10.1007/s11064-012-0755-8

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