コスプレ衣装作りのあれこれ Apex Legends アッシュ編
どうも
今回は初めての造形ということでその時悩んだこととか考えてたことなどをメモとしてつらつらと書いていきます
今回試した色々なことを忘れないようにもしたいのでえらい長文になってしまった
今回制作したのはAPEXのアッシュ
初めての造形コスプレ制作でした
平均して1ヶ月70時間くらい制作していたので、おおよその制作時間は250〜300時間くらい?
自分の制作した衣装のなかでの最長更新の衣装制作となった…(次点で奈々フライト衣装が3ヶ月ほど)
普段布しか触らないのにこんなの作れるの…?いやいや布と同じ要領で出来ることもあるだろう…と葛藤しつつ夏コミでテンションがあがった勢いで着手
まず、衣装を作る時は
①イラストを描く
全体図や想定しうる構造、思いつく生地や飾りの構成などを一緒に記入
(想定なので途中で変わることはあるけど)
②型紙を引く
似たような型紙から感覚で引いて、トルソーにあわせてバランス調整
作ったことないような形の服は、同じような硬さの布で仮制作→型紙に落とす
③縫う
型紙を布に写して裁断、端処理をして縫い合わせ
……という感じ
着手したのが8月下旬なので残っている写真でつらつら追ってみる
まずは紙に衣装の詳細を書き出し
どこで分割するの?
分割したらどうやってくっつけるの?
そもそも塗装するの?
布を貼るならどうやるの?
ボンドって臭いの?
自作塗装ブース?
布と塗装にしたら調和はとれるの?
そもそも布でなくてはいけない部分とそうではない部分があるのにどうやるの?
分割はどこで(以下ループ)
この頃の検索は布、カーボンシート、造形の作り方、全身タイツ、ハイレグ水着の作り方、布の染め方…などなど、片っ端から思いつくものを調べていた
とりあえずちょっとやり始めてから考えよう、と思い、いけそうな部分から型紙を取ってみる
型紙を案外取れたことに気をよくして、分割して型紙を清書したのちに買い物に出かける
まずはボードを見ながら片面がシールになっているcosボードを購入
5mm厚で制作するのが一般的なようだが、厚すぎる気がして3mmを選択する
そのあとは布を眺めてまあまあいつも通りに3時間くらい布を持ってうろうろうろうろ
分かっていたもののレザーの高さに若干動揺しつつ色合い重視で探す
結果はかなり理想に近い青い布と、アイボリーと金のレザーに!
巻かれている布を持ってカウンターへ、カットのために広げてもらい、「良い色やん…!」と思ったが…
くっっっっさ!!!!え?!!!くっっっさい!!!
臭い!!!
布が…臭い!!!
レザーの溶剤の臭いを舐めてた
マジで臭い
多分表情に出ていたのか、店員さんも「あ…有機溶剤の臭いなんです…一応干しておくと結構取れる、みたいで…」
と教えてくれた
いえいえ〜大丈夫です、切ってください…と伝え、ビニールに包まれた布を持ち帰る
帰ってから脇目も振らずにベランダへ直行
ベランダで出した瞬間にまた臭い、泣きそう
悲しくなりつつ作業の合間に裏表に返すこと3日…
コルセットは1週間ほどで完成
さすがに作ったことがあるものはそれなりに出来た
仮面も良い感じだし、ベストも型紙通りでおかしい部分もなさそう!
すごい、作れそうじゃん!という気持ちと、必死になってここまで作って、「まだ…1割にも満たない…」という絶望が出てくる
情緒不安定だ
とはいえ作り始めてしまったものは仕方ない、やるしかないので臭い布を取り込んで今度は胸部装甲に着手する
写真はたった3枚で済ませてる…が、この間1ヶ月強作り続けている
その上2つの型紙と作品をボツにしており、ようやく3枚目の理想の形が出来た
挙げ句の果てには使う布まで買い直して別のものにしたり、相当な時間を一部に使ってしまった
今だから言えるが、
・体のラインに添わせた
・丸み、カーブのあるもの
という難易度の高い部分を触ってしまっていたと思う
それでも最後にはダーツを取るなどのスキルが役に立ち、満足のいく形になった
熱処理がよくわからず、布の歪みなども出ているが、スキルが足りず解決出来なかった部分があるものの、良い形になったと思う
…というかここまできて、10月に入ってまだこんなことやってて間に合うのか?まだ20%くらいしか出来てないのでは…
まだまだ作るべき部分が多すぎる現実と、アッシュが形になってきた嬉しさでやっぱり情緒不安定になる
ここまできて型紙が相当重要なことが身にしみつつ更に作業を進める
(布も型紙大事やろ、という話だけど、微調整がきくので…)
といった段階で10月終了
…マジで間に合うの?
このあたりからかなりスケジュール管理を細かく行う
ざっくりと週間でやることを分け、直近1週間は日毎にやることを細かく書き出し、無理のない現実的なスケジュールを組む
目に見えてゲームの頻度が落ちた
全然ゲームが出来ないことにショックを受け、「どんなに疲れていても全部やりたいことをやってみよう!」と、1週間のうちに運動も造形も弐寺もapexもやってみた
やり遂げたあと、可能ではあったが「ぼーっとする時間」が何もないことに気づいた
(本当にない)
そこそこ体力はあるかと思ったけどそういう問題ではなく、これは現実的ではないと気づく
「最終手段にしよう」と心に誓った
11月に入っても更に作業作業作業…
このあたりでスケジュールへの焦りと、のっぺり感が気になってくる
滑らかな造形が出来ず、どうしても平面感が否めない
セタカラーでラインを書いたり、パーツを重ねるものの、曲面の少なさからかどうしても全体が平たい
しかし重ねすぎるとカーブ部分は厚みによるズレが出てきて上手くいかず、平面の型紙との調整がうまくいかない
とりあえずチューブやビニール系の紐、テープを使って無理のない厚みを出したり、デカールやステッカーで飾りつける
また、腕のブレードは厚紙で作ったものの気に入らず、某巨人マンガのコスプレ用のブレードを購入し分解
雨の降るベランダで、芯のプラスチックを焼き切ろうとして臭い煙を生成したり、結局焼ききれずに糸ノコで切り落とすこととなる…
さすがにここまできたら50%は超えた?!よね?!いやでもまだかも、落ち着け!
冬コミまでのスケジュールを考えると一応無理なく出来そうで、いよいよゴールが現実的に感じた
完成も近く、ペースも上々…
かと思いきや、足パーツの型紙を切り出し、金の布を重ねるとなかなかに皺が寄る
アッシュの足のデザインは対象ではない左右で違うため、さらに右足の青いパーツの重なりを作る
…と思ったが、曲面のきつい太もものパーツにさらに青いパーツを重ねると、カーブがきつすぎてボンドで接着をしても接着部が地割れのようになってしまう
中身が見えて強度的にもかなり微妙…
カーブを考えて切断面を斜めにカットし、厚さも5ミリ以上のものであれば可能な気がするが、そんな技術もない
(その前に小さなパーツでそれを行ったら見事に失敗した)
腕と同じようにガムテープとサランラップを自分で巻き付けて型紙を取って、切り開く時に斜めになっているせいかも?
分割も無理ないように6分割にしたが、厚みまで考慮出来ていなかったかもしれない
どうしろっていうんだこっちは造形初心者やぞ
キレ散らかしながら色々組み合わせた結果…
通常、布でパーツをくるみ、それを接着するという方法で作っていた
その方法だと地割れした時に中身や接着断面が出てきてしまうため、片方のパーツをあえてくるまず、隣のパーツの下へもぐりこませる
もぐりこませた布と、隣のパーツの内側で接着する
これで地割れをしても接着断面や中身が見えてしまわず出来た
思いついたときに天才か?と自惚れた
もっと良いやり方や、ネットに解決方法を出してくれていた人もいるかもしれない
いいんだよ、この見つけた感が楽しい!ので…ずっと信じ込ませてくれ…
無事に解決し今度は左足の動力コア?のようなパーツを作る
ここまできたら本当にあとちょっとだ!
まずは平面で大体の大きさを決め、そこから展開図を作成した
なかなか良い大きさで可愛いな!と自己肯定感を上げつつボードのカットを行ってから腿のパーツに仮で当てる
……カーブすると展開図崩れるんですけど……
もともと展開図が怪しい上にカーブの曲面による歪みを考慮していなかったため、全てが崩れた
切り込みや足し引きをしてみるが歪んだ多角形のため中々上手くいかない
キレそう
良い年齢の大人がこんなことでキレるなよwと思われるだろうが、3ヶ月以上こんなことを続けていると元々おかしい頭は限界になる
しばらくコア部分以外の作業で心を落ち着かせ、2日くらいしてからひっくり返してあった試作品を眺めていると
「……あれ?この向きなら再現いけそう?」
と思い、そこから試作
平面での妥協も考えたものの、左足はシンプルなデザインなので絶対に立体にしたかった
どうしても布貼りでは難しいため、ここはアクリル絵の具で塗装後に造形トップを塗ってベース完成
形を際立たせるためにラインはグルーガンで入れた
赤い部分はキラキラさせたかったのでアルミホイルと透明なカラー折り紙で作成
レジンも考えたけど重くなりそうなので却下
だいぶ出来てきた、本当にあと少しだ
バランスを見ながら膝下も作る
最後に着られるようにゴムやベルトをそこらじゅうに取り付ける
細かな調整をして、【きちんと着られる】衣装の完成!
4ヶ月に及ぶ大騒動の末の作品となり、トルソーに完成したパーツをつけた時には思わず泣きそうになった
一旦ここで完成ツイートをする
もう肩こりによる頭痛で頭は爆発しそう、仕事の忙しさもありヘトヘトで思わず2時間くらい入浴した
一晩経ったところで、もう少しだけやりたい、やろう、と決意に至る
・武器の塗装
・細かい部分のブラッシュアップ
武器についてはアークスネアとフェイズティアの剣を作りたいが、さすがに冬コミに間に合う気がせず既製品のウイングマンをリペイントすることにした
細かい部分のブラッシュアップについては、主に背面のデザインアップと、機械らしさを表したくて配線のような飾りをつけたかった
まず、配線デザインをどこにつけられそうかと見回して、肩周辺と背中の一部につけることにした
配線の作り方だが、実際の配線や電子コードも当ててみたが、周りの派手さに負けてしまう
ソフトレジンで制作を考えていたところに、【チューブで作れる涼しげブレスレット】がサジェストされてきた
ありがとうGoogle chrome、助かった
作り方は透明のチューブにビーズを詰め、端はグルーガンで止めるというもの
今回はブレスレットではなく衣装に付けるため、端がチューブの形のままでは接着しづらい
これまた昔どこかでみかけた、ストレートヘアアイロンでクリアファイルを接着する、みたいな動画を思い出す
早速ストレートアイロンを温めてチューブの端を挟む
天才じゃん…という自画自賛は置いておきビーズを詰めて接着
あとは背中のブラッシュアップだ
背骨のデザインがどうしても気になっており、最初に作った時ののっぺり感を解消したかった
衣装を最後まで作ったあたりでこの形ならいけそうでは?と思い、ヘアアイロンで熱を入れたパーツをペンに巻き付け形を作り、布でくるむ
最後に腰まわりがスカスカなのと、ジェットパックの部分が重みで下がってしまっていたため、追加パーツを作る
というわけで、長きに渡る戦いはようやく今日で終了となるまぁ年明けたらワンフェスに向けて武器作るんだけどね
終わってみればあっという間の4ヶ月だったが、衣装の出来と自分がここまで出来たことが凄く嬉しい
色々自作をしてきたが間違いなく思い出深い一着となった
また作りたいかと言われたら、今は休みたいというのが本音だが、多分冬コミでテンションが上がったらまた何か作っていると思う
造形の技術云々や解釈違いの部分はあるだろうが、これが私の作れる限界のアッシュだ
全てを打ち込んだ下半期の成果は年末のコミケで発散してこようと心に誓う12月某日…
お疲れ様でした!おめでとう自分!
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