見出し画像

神話と眠り

お立ち寄り頂きありがとうございます。

さて、私は睡眠障害も抱えているので、眠りにもお薬の力を借りています。
今回は、そんなお薬のひとつのことについて、少し語ってみたいと思います。

そのお薬は、少し紫がかった水色をしていて、とても好みの色をしていました。名前も何だか素敵で、勝手に「春紫苑はるじおん」みたいだなぁと思っていました。ハルジオンとヒメジョオンの見分けは今一つつかないのですが、あのお花も好きな部類のデザインです。
そんなイメージを抱くお薬は、寝つきを良くしてくれる働きを持っています。……数年前に後発医薬品に変えたので、名前は何の面白みもないただの成分名になってしまいましたし、色も少し変わってしまいました。ちょっぴり残念です。いえ、そんなことを言ってはお薬の機嫌を損ねてしまいそうですが。

ずっとそんなぼんやりとしたイメージを抱き続けていたのですが、四年ほど前に、フェリシモさんの「500色の色えんぴつ」を注文して集めている中で(最初はイラストに使いたかったはずなのですが、それよりもコレクター魂に火がつき、まだ活用は出来ていません)、ある色と出逢いました。それがタイトル画像にしているお色で、その名を「神話の海で悠久の眠りについた宝玉色/NAUTICAL HALCYON」と言います。500色の色えんぴつには、それぞれとても詩的な名前が付けられているのです。

とても好みの淡い淡い水色に出逢った私は、そこでふと気が付きました。「HALCYON」。これはあの、水色のお薬の名前に関係しているのでは。

Google先生によればやはりその単語が由来らしく、ギリシャ神話の物語から来ているのだそうです。風と波を鎮め、穏やかな波にする不思議な力を持つ古代ギリシャの伝説の鳥、とのことで、どうやら神話の中では、カワセミのことのようです。私は説明があまり上手ではないので、物語については気になる方は、ぜひ検索をかけてみてくださいね。ここで私が引用すると本当に、ただ延々とコピーするだけになってしまいそうです。

その神話を知って、何だかとてもこのお薬が頼れるもののように思えてきました。いえ、それまでも充分頼っていたのですけど、更に何か別の力を持ったように思いました。やはり私は、何か物語が背景にあるものが好きなようです。想像力を掻き立てられることが心地よいのでしょう。
加えて、色えんぴつの色の名前も、とてもロマンがあります。美しい海の底で、光は届かないのかもしれませんが、その宝玉自体がぼんやりと光を放っているような感じがします。その眠りの色は、お薬のように少し紫がかった水色なのでしょうか。それとも、この色えんぴつのような、淡い淡い水色なのでしょうか。どちらにしても、長くて深い眠りを彩るのは、穏やかな優しい色であってほしいものです。妄想は尽きません。

……ただ、実はそのお薬だけでは眠れなくて、最強の睡眠薬と名高い(らしい)お薬の力も借り、それでも日々浅すぎる睡眠しかとれないのが私の悩みです。できることなら私も、神話の海で心地よい夢に揺られながら眠ってみたいです。

身近にあるものの名前も、由来を調べてみると色々な発見がありますね、というお話でした。
お読み頂き、どうもありがとうございました。

いただいたご支援は、心の糧とさせて頂きます。