見出し画像

新たに知った一面のこと

お立ち寄り頂きありがとうございます。
今回のヘッダーは、ギャラリーよりmitomok様のお写真をお借りしております。ありがとうございます。
タコライスのお話を書きたかったのですが、私が撮ったものは光の加減であまり美味しそうに見えなかったので、美味しそうなお写真をお借りしました。

というわけで、今日はタコライスのお話です。「新たに知った一面」というのは、これまで知らなかった父の好物です。いえ、私が作らなかったから、父も食べたことがなかったのです。

母が家を出て、しばらくして私が料理を始めてからの我が家の料理は、全てレシピサイトとレシピ本に頼ってきました。応用が利かない私は、有り合わせのものでぱぱっと作る、などという離れ業ができません。それまで料理の経験もほぼほぼ無かったので(中学の頃の、ほんの一時期のお弁当作りも、やはり本に頼っていました)、手際も悪いです。適当に味付けをすると、とんでもないものが仕上がるので怖くてできません。料理の作業自体は好きなのですが、センスが無いのでしょう。

レシピ本と、レシピサイトから書き写したレシピたちが、父と私の生活を支えてくれています。
父が病気をして、減塩を意識した料理に切り替えなければならなくなって、私は迷わず減塩料理のレシピ本を求めました。

その中に載っていたタコライスを、一か月ほど前に作ってみました。それまでに練習で何度か作って、塩分がしっかり控えられているのに、それを感じさせない美味しさなので気に入って、ぜひ父にも食べてもらいたかったのです。が、ちょっと変わったものを食べてくれるかなぁ、という心配もありました。
ちなみにタコライスとは、タコミートやレタスやトマトなどが乗っかったごはんで、沖縄料理だそうですね。そのレシピ本では、アボカドも乗っていました。

恐る恐る出してみると、父はとても気に入ってくれました。どのくらい気に入ってくれたかと言うと、いつもよりペース良く食べ終わったあとに、「もっと食べたい、毎日これがいい」とにっこりするくらいです。……これは相当のお気に入りになったようです。毎日ではさすがに偏るので、またちょこちょこ作るねー、と言っていた矢先、お薬の調整のための入院で家を空けていました。

お刺身や魚が好きなこと、畑で作った里芋の煮つけやコロッケを喜んでくれること、などは知っていましたが、タコライスも気に入ってくれるとはお洒落な八十代だな、と思ったことです。

病気をする前、父は食が細ってきていました。「お腹が空かない」と言って、食べないものもありました。それが、入院している間に「ごはんが足りない」になり、しっかり食べてくれるようになりました。病院では出なかったようですが、家ではおやつも楽しみにしてくれています。喜ばしいことです。食べられていれば取り敢えず大丈夫、と聞いたりもしましたし。

栄養バランスに気を付けつつ、塩分のことも意識しつつ、美味しいものをたくさん食べて貰いたいものです。色々なものを試しながら、父自身もまだ知らない父の好物を、もっと見つけていけると良いなと思っています。
……と、私があまりいっぱいいっぱいになると、それも難しくなってしまうので、手を抜けるところは手を抜きつつ、ですね。ヘルパーさんにも手伝って頂けることですし。ありがたいことです。

退院のお祝いも兼ねて、今日の晩ごはんはタコライスを作るつもりです。
お読み頂き、ありがとうございました。

いただいたご支援は、心の糧とさせて頂きます。