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小さな芸術をあつめる

お立ち寄り頂きありがとうございます。
突然ですが、私はチロルチョコが好きです。最初の頃に一瞬だけ触れたような気がするのですが、今回は改めて、大好きなチロルチョコの包み紙のお話をしたいと思います。

いえ、あの、もちろん本体のチョコレートも大好きですよ。チョコレートあってのチロルチョコです。どれもとても美味しいです。
でも、包み紙も本当に色々凝っていて、そしてチロルチョコは頻繁に販路限定のものだとか、期間限定のものが出るので、ある日気付いてしまったのです。

この包み紙を集めるの、絶対楽しい。

それが、恐らく三年ほど前の春だったように思います。桜餅のチロルチョコでした。
当時手に取ったそのチロルチョコは、そうとは意識していなくて、いつも行くスーパーの新商品の棚に並んでいました。期間限定や新商品のお菓子の罠には積極的にかかることにしている私は、いつものようにその罠にかかりました。お手頃価格で美味しいので、ハズレはないだろうと思ったのです。それに、小さい物が好きなので、チロルチョコのサイズ感に惹かれたこともあります。

小さな袋に七粒入ったものだったと記憶しているのですが、無意識にぺりぺり破りながらチロルチョコを食べつつ、ふと、本当にふと、目線を落としました。そして気付きました。チロルチョコの包み紙は可愛い。これ綺麗に剥がして集めるのとか、楽しそう。

当時はまだ上手く綺麗に包み紙をはがせなくて、既にほとんど破りながら取り出したものばかりでしたが、私は残り数粒となった桜餅のチロルの包み紙を、できるだけ丁寧に開封していきました。最後の一粒でやっと、どこも破れずに開くことができました。

そこから、定番のチロルのバラエティパックを買って、アーモンドの通常バージョンとピースしているバージョンを揃え、ミルクの包み紙が九パターンあると知ってそれも集め、ダイソー限定が出たと聞けば手に入るまで近くのダイソーをはしごし(中々置いてありませんでした)、どうやらコンビニのものはサイズが違うことを理解し……沼への突入です。ここ数年で一番食べたおやつは、チロルチョコに違いありません。

ある程度包み紙が集まってくると、それを綺麗に収納したくなりました。ネット上で時々見かける先輩コレクターの皆様が使っているあのファイルは、どうやったら手に入るのでしょう……。必死で検索をかけ続けましたが、中々情報に行き当たらない日々でした。検索の仕方が下手なのです。

それでもある日、通常サイズのチロルチョコには名刺サイズのファイル、コンビニサイズのチロルチョコにはトレカサイズのファイルがぴったりだと知ることができ、バインダーとファイルのリフィルを手に入れて、さらに収集熱を上げることになりました。時を同じくして、包み紙をきれいに開けるコツもつかめてきました。

今ではファイルに収納した包み紙も増え、振り返りながら「ああ、このチロルは特に美味しかったな」とか「この桃パフェの包み紙は本当に可愛らしいなぁ」などと楽しんでいます。包み紙のためにチロルチョコを食べているような、でもチロルチョコはどれも美味しいので、よりチロルチョコを楽しんでいる、といったところでしょうか。
そしてやたらチロルチョコを連呼していますが、私はごくありふれた消費者の最下層に位置する末端構成員であり、回し者ではありません。

先日発売されて、ようやくお店で見つけることのできた昭和と平成と令和のチロルを、どのタイミングで開封しようかわくわくしている今日この頃です。

チロルチョコの包み紙のお話でした。
お読み頂き、どうもありがとうございました。

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