天国旅行
おさらばするのさ
見えない鞄一つもって
一段
一段
のぼるのさ
外界の友人たちや
家族に
さよなら告げたいが
もうぼろぼろの肉体には
口が無いから
想い出トランクに入れ
また一段
また一段
上って逝くのさ
大好きな彼女の涙が
天国の階段で雨になっていく
骨だらけの遺骨を胸に大切そうに
抱きしめてるおふくろ
先逝く俺を許してくれ
ああ
光が見えてきた
鞄はもう思い出の露となって
散らばっていった
目玉の無いオイラにも
眩いくらい眩しくて
光が温かった
旅行も楽しいもんだ
#詩
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