ストックオプションの手引き
参考資料
「経営者・スタートアップのための 起業の法務マネジメント」
スタートアップで必要な分野の法務知識が網羅的に紹介されており、
入口として大変よろしかった。
そもそもストックオプションとは
「新株予約権」
新しく株を発行するときに、事前に決めておいた価格で買える権利
例
500円で買う権利をあげます!
上場した瞬間に5000円になりました!
1株買う権利あたり4500円得しました!うれしい!
売らなくても激安で株持てるから貯金にします!うれしい!
お金・持ち株率以外のデメリット
「他社からお金を出してもらう時に、ストックオプションがボトルネックにならないようにすること」
VCの出資を受ける時
M&Aで買われる時
あまりに出していると「え、投資しても無限にストックオプション分で株価下げられたり保有率取られるんだけど マジやめてくれよ」となって金を出し渋られてしまうことになる。慎重に
出し方
上場「等」一定の条件を満たした際に行使できるようにしておく
意外と柔軟性ありそうな匂い
株主総会で募集要項を決議して発行する
決めること①新株予約権の要項
同時発行の新株予約券について条件は必ず一律
その後の変更の手続きに手間が大きくかかる
決めること②付与契約書の内容
従業員ごとに一定の変更が可能
変更が容易
社外にも出せるの?
出せる。
資金調達目的で出すことが多いみたい。
https://leveragesma.jp/article/1777/#:~:text=社外向け発行とは,増やすことにつながります。
絶対に税制適格ストックオプションにしろ
購入権価格→時価の差額で儲けるが、その利益に給与所得課税がされる
でも現金はまだ着金してなくて税金が払えないので爆利出たら死んでしまう……
そんな労働者のための「税制適格ストックオプション!」
一定の条件を満たしたら、権利行使に課税しない
株式売却まで課税を繰り延べる
給与所得ではなく譲渡所得にする
めっちゃ得
これにする条件は
新株予約権が無償で発行されること
行使価格など色々細かい条件
付与契約において定める必要あり
税制が改正されがちなので、税理士に相談して最新の条件を確認すべし
ベスティング
継続して働いてもらうために、ストックオプションを使う権利と勤続年数などを連動させること
1年働いて10株分、などなど。
付与契約に書いておくとよい
行使条件ベストプラクティス
理論上「一定期間後」とかでもいいが、株主構成や役員構成が変わるし、そもそも譲渡制限のせいで売れなくてあんまり旨味もない
上場という行使条件を設定するのが一般的
行使時にも会社の役員 / 従業員であることを条件とする
辞めたら溶けるよ~ってことね
M&A対応
ゲーム業界なら上場より可能性の高いイグジットルート
買収先から、「ストックオプション持ってる奴いるの? 困るんだけど」と言われるリスクを事前に回避する必要がある
対処パターンは以下
無償で取り上げて、消し去る
有償で買い上げる
買収者と交渉し、買収先の会社のストックオプションに付け替えてもらう
最後のができると神だが、相当難しい予感がする
現実的にストックオプションを出すなら買い上げパターンっぽい
NEW META「信託型ストックオプション」
発行方法がフレキシブルで済む
ストックオプション時に対象者と付与数を確定させない
付与する相手と量を信託ポイントで管理
ポイント付与方法はあらかじめ基準を定めておく
期間満了時に集まったポイントにより信託を発行する
業績が上がり切る前に出すことができる制度
業績が上がってしまうと行使価格も上がって旨味が減る
めちゃくちゃNew Metaゆえに専門家相談必須と思われる
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