ありのままを認めていますか? 子どもの自己肯定感を高める二つのポイント
今年も残すところあと3日ですね。今年はどんな1年でしたか? 仕事、子育て、家事…毎日のルーティンを無事にこなすだけで精一杯だった、という方もいらっしゃるでしょう。忙しい日々を振り返ると、子どもへの接し方はこれで良かったのだろうか、と反省することもあるかもしれません。
家族と過ごす時間が増える年末年始は、子どもと向き合う機会も多いのではないでしょうか。今、子育てに悩んでいる方は、「子どものありのままを認めているか」を考えてみてください。子どものありのままを認めることができれば、子どもは自信に満ち溢れすくすくと育っていきます。
●「あなたがそこにいるだけで幸せ」と言葉にして伝えよう
親は誰でも、子どもを大切に思っています。子どもを初めて自分の手で抱っこしたとき、生まれてきてくれたことに感動し、何としてもこの子を守り、愛して大切に育てていこうと思ったことでしょう。
それなのに、いえ、だからこそというべきかもしれませんが、次第に子どもの成長が気になって、「体重や身長が平均より足りないのではないか…」「〇〇ちゃんはもう2語文が話せるのにうちの子は…」「△△くんは歩き始めたのにうちの子は…」などと、さまざまな心配が始まります。それがエスカレートすると子どもの足りない面ばかりに目がいき、子育てがストレスになるのです。
子どもは、認められ愛されていることをエネルギーに成長します。ですから、子どもをいまのまま認めて受け入れ、どんなときも「あなたがそこにいるだけでママとパパは幸せだよ」と、言い続けながら子育てをすることが重要です。
●子どもをありのままに認める二つのポイント
子どもをありのままに認めて受け入れるには、二つのポイントを頭に留めておいてください。
一つ目は、わが子の能力を信じることです。
子どもは、生まれながらにして素晴らしい可能性と能力をもっています。成長に応じて個性が現れ、子どもは自分自身でその個性を伸ばしていこうとします。ところが、子どもの成長と個性を無視して、親が勝手な願望を押しつけた子育てをすると、子どもが本来もっている可能性や能力が封じ込められてしまうのです。
仮にいま、何かができないとしても心配する必要はありません。これからぐんぐん伸びていくかもしれないし、別の面で素晴らしい才能を発揮するのかもしれません。子どもの無限の能力に全幅の信頼をおいて、明るくすくすくと育つように愛情をいっぱい伝えてください。親が意識をそのように切り替えれば、その瞬間から子どもは変わり始めます。
二つ目は、基準を子ども以外のところにおかないことです。
身体の成長も知能面の成長も、一人ひとり違います。成長が早い子もいれば、ゆっくりな子もいます。「〇〇ちゃんはもう言葉が話せるのに」などと、基準を他の子の成長においてわが子を見ると、どうしてもマイナスの部分に目が向いてしまいます。また「4歳なのだからもう字が読めて当たり前」「小学校受験をするには、これができていないと駄目」などと、一般的な平均値を基準にしてわが子を見るのも良くありません。
いずれもわが子の成長を案ずる親心ですが、子どもは親の不安やストレスに敏感なので、「お父さんとお母さんは私(ぼく)のことをダメな子だと思っている」と感じ取ってしまうでしょう。そうすると自己肯定感が失われ、自分に自信がもてなくなってしまう可能性があります。
基準はあくまでわが子自身。「1週間前にできなかったことが、今日できるようになった」「3日前と比べてこんなに上手になった」という見方をし、成長を素直に喜んで、その感動をお子さんに伝えてください。
毎日子どもと接していると、近すぎて見えなくなっている部分がたくさんあるかもしれません。子どもを俯瞰するためには、昔の写真や動画、子どもが描いた絵などを眺めてみると良いでしょう。また、今年1年を振り返りながら、「今年はこれがすごく成長したね」「これができるようになったね」と、お子さんと話す機会を作ってみてください。
子どもは、親に認められることを本能的に望んでいます。親が子どもの存在をそのまま認めることができると、子どもは自信がつき、意欲的にいろいろなことに取り組んでいけるようになりますよ。
さて、2023年のnote更新は本日が最後です。来年も子育てに役立つ情報を発信していきますので、楽しみにお待ちください。2024年もみなさまにとって笑顔あふれる素敵な1年となりますようお祈り申し上げます。良いお年をお迎えください!