見出し画像

しつけをする上で、子どもに厳しく伝えるべき4つのポイントとは

「子どもをしつける」と聞いて、どのようなイメージがわきますか?育児をされている方のなかには、「しつけは厳しくするもの」と心に留めていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。果たして、そのようなしつけの仕方は子どものためになるのでしょうか。今回は、七田式でお伝えしている「しつけをする上で厳しく伝えるべきポイント」についてお伝えします。

●「大人の言うことをよく聞く子」に育てることが、子育ての目的ではない

子育てをしていくなかで、目指すべき子ども像はどのようなものか考えてみましょう。それは、自ら考え、自主的に判断し、行動し、意思を強くもって目的達成のために努力することのできる子ではないでしょうか。こういう子どもを育てたいのであれば、叱って育てることを、イコール厳しく育てることと勘違いをしてはいけません。なぜなら、叱るということは、大人の意図に従わないとき、禁止、叱責、罰が下されてしまう可能性があるからです。

親がよい子と思う子、両親や先生の言うことをよく聞く子、というような、大人にとって都合のいい子は問題のある子どもである場合が多く、要注意なのです。このような子どもは、毎日おとなしく問題を起こさずに育ったとしても、自己主張がなく、社会貢献できない人間に育つおそれがあります。

そればかりか、年齢が大きくなり、体力もつき、親の威厳がなくなった頃に突如として家庭内暴力という形で自己主張を始める場合もあります。この子たちの幼い頃を調べてみると、両親の言うことをよく聞いて、いい子だったという例が非常に多いのです。

しつけの目的とは、「大人の言うことをよく聞く子」に育てることではないのです。

●子どもが親に反抗するのは成長の証

親として子どもに厳しく接しなければと感じるのは、特に反抗期かもしれません。

しかし、子どもの反抗期というのは、子どもの成長にとって非常に大きなプラスの意味を持つものであり、小さな頃の反抗は当たり前のものです。ですから、反抗することをむしろ喜ぶべきなのです。子どもの反抗の効用には、以下の3点が考えられます。

①子どもが親と違う自分自身の考えを持つように成長した。
②自分の考えを、態度や言葉で表すことができるようになった。
③いくら叱られても、嫌なことは嫌、違うことは違うと堂々と発表する勇気を持つようになった。

このように、子どもには3段階の成長があり、自分の気持ちを主張することができるようになった結果、欲求不満を心の中に溜め込まずに済むようになるのです。

大人の考えたことに子どもが疑問を持ち、それを素直に発表するということは、人間の進歩につながっていきます。子どもが口答えをしない、反抗をしないというのは、むしろ困った姿なのです。子どもの主張がすべて抑えられてしまったら、人間の進歩はなくなってしまいます。

●厳しくする場合は、ポイントを押さえて伝えよう!

ここまで考えてみると、子どもをしつける場合に、口答えや反抗をむやみにたたいたり、叱ったりしてはいけないということがお分かりいただけたのではないでしょうか。親は、子どもの言い分を抑え込むのではなく、十分に聞いてやらなくてはならないのです。するとそれは子どもの発表の能力を育てることにつながり、大人も子どもの考えを聞いて賢くなれる機会になり得るのです。

では、子どもにまったく厳しく言わなくてもよいかというと、そうではありません。大きくなって子どもが自立できるようにするためには、次の4つの点において、厳しくする必要があるのではないでしょうか。

がまんできる子に育てる。自分の感情のままに走らず、自分をセーブできる子に育てる。
社会のルールがわかる子に育てる。人を傷つけること、人に迷惑をかけることをいけないとわかる子に育てる。
自分の行動に責任を持つことができる子どもに育てる。
目標に向かって、根気よく粘る子どもに育てる。

私たち親は、新しい時代に飛び立っていく子どもを育てる責任があります。そのような意識をしっかりと持ち、自分たちの枠に当てはめた育児をしないよう気をつけていかなくてはなりません。子どもの成長を喜び、見守りながら、私たち親も成長していきたいですね。