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市販のジュースの飲み過ぎ注意!子どもの心と歯の健康

昼間は暑い日も増えてきて、子どもたちも汗をたくさんかくようになってきました。熱中症にならないためには水分補給はかかせません。

しかし、喉が乾いた子どもに市販のジュースやお茶や水の代わりに常にスポーツ飲料を与えていませんか?今回は、市販ジュースが子どもの心と歯に与える影響についてお伝えします。

●イライラの原因は市販のジュース? 

暑くて喉が渇くと子どもは「ジュース飲みたい!」と言いますよね。夏は子どもがジュースを飲む機会も増えますが、市販のジュースの飲み過ぎは子どもの心に影響を与えます。

「子どもが落ち着きなくて困っています」と相談されることがありますが、「毎日市販のジュースを飲ませていませんか?」と聞くと、「飲ませています」との回答が返ってきます。

市販のジュースの中には大量の砂糖が含まれているものも少なくありません。例えば500mlのペットボトルの甘い炭酸飲料には、56.5gの砂糖が含まれています。スティックシュガー(3g)に換算すると約19本分です!!

多量の糖分をとると血糖値が急激に上がり、その後反動で一気に下がります。血糖値が乱高下すると、自律神経が乱れてイライラしたり、頭痛がしたり、集中力ややる気の低下などが起きやすくなります。また、動悸、ふるえ、空腹、眠気なども引き起こします。

近年、キレやすい子どもが増えていると言われていますが、それも糖分のとり過ぎが原因の1つかもしれません。

落ち着きがない、集中力がないというと、子どもの性格を考えてしまいがちですが、毎日の食べ物の結果であることも多く、食生活を見直したら成績が上がったという例もあります。ぜひ、子どもの食事だけではなく、飲み物にも注意してみましょう。

●炭酸飲料は歯を弱らせる

市販のジュースの中でも炭酸飲料は、糖分以外にも歯にも影響を与えます。子どもの乳歯は大人の永久歯とは異なりまだ丈夫ではないので、より酸の影響を受けやすくなっています。

強い酸は、歯の表面のエナメル質が溶かし歯を弱くします。歯が弱くなると虫歯になりやすくなります。

炭酸飲料の話をしましたが、スポーツ飲料(イオン飲料)も実は糖分も多く、またエナメル質を溶かす酸を持っています

歯の表面を覆うエナメル質は、pH5.5、中心の象牙質はpH6.0以下の環境で変化します。炭酸飲料はpH2.2、スポーツ飲料はpH3.5とpH6.0以下です。

熱中症予防に夏はスポーツ飲料を飲ませがちですが、スポーツ時や発熱・下痢・嘔吐などの脱水時以外は、水やお茶の代わりに飲むのはやめた方が歯には良いです。

これから暑くなり熱中症が心配な季節ですが、子どもにどのタイミングで何を飲ませるのかで、子どもの心と歯の健康に影響を与えます。ぜひ、子どもの飲み物にも気を付けてあげてください。

参考:炭酸飲料とイオン飲料 良い歯を作るために|ママ・パパ子ども歯科教室