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銀座にし邑でヒレカツを食ってきた。

今、銀座にし邑でヒレカツを食ってきた。

いろんなことがあり、とても久しぶりに、足を運んだ。


贅沢をして、上ヒレカツを頼んだ。来ないあいだにロースカツを食べられない体になってしまった。

席がいつもより3割減になっていた。密でカツを食べるのも、にし邑体験の醍醐味の一つだったのだ。


とても静かにカツを待っていた。店員さん以外誰も話していない。

みな、もくもく、もくもくとカツを食べている。

見ず知らずの人が、もくもくと、それでいてガツガツと、カツを食べている。

にし邑のカツは、ガツガツ食べることを促進する。

強制ではなく、促進。みな、嫌嫌ではなく進んでガツガツ食べている。


僕のあとに入った女性「ヒレおねがいします」

厨房のおばあちゃん「ロース一丁」

他のお客さん「ヒレって言ってるよ~」


厨房のおじいちゃん「次、上ロースだよね?」

厨房のおばあちゃん「上ロースは入ってないよ!」


僕の上ヒレは、僕のあとに入った女性のヒレに追い越された。

上ロースに間違われた注文は僕の上ヒレだったのではないだろうか。


美味しかった。ガツガツヒレカツを食べた。入店して30分経たないあいだに食べ終わった。もっとよく噛まなきゃ。


久しぶりのにし邑は、とても美味しく、とても楽しく、とても賑やかだった。

賑やかさというのは、話し声の大きさやスピードや数ではないと思う。


こんな、心の声を文章にしたくなったのは、井之頭五郎のせいだと思う。

ご馳走様でした。


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