静かな恐怖と切ないラスト【ホラー映画を毎日観る人】(226日目)「なかよくなれたらいいな」

「なかよくなれたらいいな」(2015)
栗山陽輔監督

◆あらすじ
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中古物件に引っ越してきた小原香奈美と恋人の圭介の元へ近所に住む真賀田静香という女性が挨拶に訪れる。夜中だというのに作り過ぎたからと雪花菜のおすそ分け、そして「なかよくなれたらいいな」という一言。この日から真賀田静香は頻繁に小原家を訪ね、その都度おすそ分けを渡してくるようになる。
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じっとりした怖さのある作品です。
ヒトコワ系かと思ったら途中で一気にひっくり返されますし、冒頭からずっとある違和感が徐々に紐解かれていく展開も面白いです。

グロ描写やジャンプスケアはなく、ジャパニーズホラーらしい静かな恐怖でじわじわと攻めてきます。無言で立ってるだけで怖いってホラー映画においてはもはや無敵ですね。

真賀田静香役の遠坂百合子さん
この方のインパクトがエグいです。

前半は主にこの真賀田静香の”静の恐怖“で視聴者を釘付けにし、謎が解けてくる後半からは“切ない”の方向に持っていきます。この変化がすごく良かったです。真賀田静香が一人でカップ麺を啜ってるシーンでは思わず泣きそうになりました。

50分弱の短い作品ではありますがその50分の中に
切なく繊細な世界観が凝縮されており非常に面白かったです。