いつも良い事を言ったつもりになっている
あるアイドルやアーティストが体調不良でステージを休む。彼ら彼女らがSNS上でファンに謝ると、大多数のファンは優しい言葉を贈る。
お大事にね
ゆっくり休んでね
今は身体を休ませる時期だよ
良い事を言っていると思う。そして少し時間を空けて、全く同じ精神状態で、さらに言葉を紡ぐ。
◯◯が居ないんじゃなー
この日しか行けないのに
【ゆる募】mm/dd譲ります
困った事に、演者を気遣ったときと全く同じ精神状態なのだ。それはそれ、これはこれなのだ。(きっと私もそうなのだろう)。
でも先程の「良い事を言った」バフが強いのか、演者がその呟きを見ているとは思わない。だって良い事を言ったから。さっき。
同じような事で、これは自身の経験になるのだけれで、あるアイドルさんのホクロを魅力的だと褒めた。しかし、彼女はそれを喜ばなかった。位置をあまり好ましく思っていないようだった。
その返信に「失礼しました、でも好ましく思う人も居ると思う」的なリプを返した。
良い事を言ったつもりになっていた。しかし良く考えれば、何のフォローにもなっていない。失礼しました、で留め置けば良かったのだ。
ほとほと嫌になる。
ではどうすれば良いのか。口を噤んだまま進むには、我々は便利なツールを持ちすぎてしまった。
また「ミスをしたくないので出来るだけ何も言わないようにする」と言うのも違う。それはただ「降りた」だけであって、何の解決策でも無い。
そもそも大なり小なり失言があったとして、それを詫び、正し、また言葉を紡ぐのもコミュニケーションであり、正解だけを選んで進み続ける事は出来ない。
だから、
・出来るだけ気を付ける。
・失敗したら正す。謝る。
・良い事も言っているはずだと信じる。
と言う風に考えたいと思う。
余り変わらないかもだけど、
たまには良い事も言うんだぜ。
そりゃまあ、いつもじゃないけどさ。
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