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建物も人間も老朽化している築古マンション/本当に怖いのは人間の老朽化


 「超」の字がつく築古マンションに引っ越してきて、間もなく1年。昨年の今頃は引っ越し準備に追われていました。大変だったなぁ。


 引っ越し当日は、部屋に入りきれなかった段ボール箱がベランダにまで積み上がり、寝る場所もなかったし。昨年の冬は比較的暖かかったのに、引っ越し前日と当日の二日間だけ、寒波の襲来でものすごく寒かったし。


 そして何より、引っ越し翌日から始まったタバコの臭いとの闘いが大変でした。何度も管理組合に訴えたため、すっかり嫌われてしまったし、寒いのに換気扇を回して窓を開けなくてはならなかったし。


 おまけに、西向きで午前中は陽が射さないことにも翌朝気づき、エレベーターが偶数階にしか止まらないことも、見ないふりして引っ越してきたものの、やはりすごく大変で。もう絶望しかありませんでした。


 そして、梅雨時から始まった廊下の異臭。夏に、内廊下をはさんだお向かいさんが戸を開け放った時、そこが発生源の猫の糞尿臭だったと判明。管理組合理事長に泣きついて、何とか戸を閉めてもらうことに成功し、この件は何とか落着。


 残るはタバコの臭いで、これはもう諦めの境地になっていました。それも昨年末、お向かいさんの世帯主(90歳)が救急搬送されるに及んで、めでたく解決。若い頃からの喫煙により、肺に水が入るほど体調が悪化していたのです。


 というわけで、処置なしの階段問題以外は何とかなりまして、比較的心穏やかなお正月を迎えたのでした。やれやれ。あとはこの古い建物が、いつまで建っているのかという難問が残っているわけですが、これは心配しても仕方なし。


 倒れる時はみんな一斉にホームレスになるんだし、もはや運を天に任せるしかありません。それより何より最大の問題は、7階(実は屋上)に住んでいる暴走老人。こういう呼び方は良くないとは思いますが、そう言うしかない問題人間なのです。


 瞬間湯沸かし器のように激昂し、理事長を精神的に追い詰めて心身症にするは、気に入らない家の戸は蹴るは。もう80歳を過ぎてふらふら歩いてるのに、いつも誰かに何か文句を言っている。


 会社を経営しているとか他に家があるとか、嘘で固めてプライドを保っている、全く厄介な人間です。認知症が始まっているのかもしれません。建物はまだ何とか修繕もできますが、人間は改善不可能です。

 

 築古マンションで本当に恐ろしいのは、建物ではなく人間の劣化です。既に老人ホーム化している我が限界マンションですが、今後さらなる超高齢化によって、常識が通じない人が次々に出てくる可能性があります。


 マンションを購入するときは、あるいは賃貸でも、これからは住民の平均年齢を知る必要があるでしょう。理事長は辞めたいと言っているし、今後は成り手がなくなりそう。どうしたらいいんだか。

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