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昭和生まれのわたしが自分のジェンダーバイアスに気づいた平成のある日のこと

ちょっとnoteが空いてしまいました。
毎日、は無理でも3日に2日くらい書きたい気持ちでいるんだけどね、
…って話はどうでもよくて、タイトルのこと。

わたしの昔話です。

今でこそわたしは相当意識して(学びもして)「あ、それはね」としたり顔であたかもジェンダーバイアスなどない人のような顔してますが(ありますよ、まだまだね、多分)、ずっとそうじゃなかったです。もちろん。それも「ない」と思ってたのに「無意識に潜んでた」ことに気が付いてなかったですね。これはそこに「ガツーン」と気が付いたそんな日のエピソードです。今でもそのときの光景はよく覚えています。

2人目の育休明けた出社初日の朝です。
その時私は産休中に夫を事故で亡くし、なんだかんだの激動の中にいました。育休を5か月ほど取っていてその間も夫関連の後始末に忙殺されていたので、あんまり休んだ感じはありませんでしたから、もう復職してもいいよね、って思いましたよね。で、3月から復職だったような気がします。この辺の記憶はあいまい。

久しぶりに出社した職場に緊張もありつつ、2度目なので「あんまり気分は変わらないんだろう」と思っていたのですが、ふと、職場で自分より若い女性社員たちを眺めたとき、わたしの脳内にはこんな言葉が浮かびました。

「わたしはあの子たちのようにはもう、辞める自由がないんだ」

その次の瞬間、自分でビックリしました。
辞める自由ってなによ?それ前提が「稼ぐのは夫の仕事」って思ってるってこと?わたしの仕事は自由なの?趣味なの?わたし(妻)だけは好きに働き好きに辞めていいって思ってるってこと?夫がいなくなったから(しょうがなく)義務的に働く責任を負うってこと?なにそれ?男女問わず辞める自由はあるし、子どもと自分の生活に責任を負うのは夫だけの仕事なんて、そんなことわたしは思ってたの?と。

衝撃でした。
なんて痛いやつなんだ、わたしは、と思いました。
どの口で「働く女性を応援するメディアの編集者」とか名乗ってるんだ。「コレカラの働き方、男女雇用機会均等法の時代に、女性のやりがいを、男性の家庭参画を」とか言ってるんだ。女性だけ「働きたいから働く」で男性は「当然働くべき」とか思ってんじゃないか…!と。

そういえば2人目出産前、夫の会社の経営状況がまだよかったときに(その後地獄を見たのですが、その話は別途←アメブロに去年書いたな)、育休明けて復帰してなんかたいへんだったら一度辞めてみようかな~、好きなことで趣味的に働くのもいいかな~とか思ったりしたことがあったわ、と思い出しました。なんて脳内お花畑だったんだ。でもほんと、辞めてなくてよかった。辞めていたらいろいろ人生アウトだったよ(汗)。

で、たまたま夫と死別するというアクシデントに見舞われて(それはもちろんしんどい体験ですし、しないにこしたことはないですが)、職場の女性同僚たちを見てひとり悲劇のヒロインのように脳内でつぶやいている…これって元々無意識に抱えていたジェンダーバイアスそのものでした。そのときほんの少しですが男性の抱える重みのようなものを、体感した気がしました。何にもわかってなかったなと。

もちろんこれはわたし個人のことです。
でも、えてして人には求めていても、自分の中には無意識に都合のいい考えがこうして埋もれていたりするんだなと、とても考え込みました。そのときのわたしは多分、朝のにぎやかな職場の風景のなかで、一人凍り付いていたと思います。自分で自分にびっくりし、幻滅し、「自分がわかっていると思うことを疑う」きっかけにもなりましたね。

あれから26年。
最近はずいぶん世の中でジェンダーバイアスのことが語られるようになりました。「わたしはわかっている」と思うことなく「まだ全然知らない、気づいていない視点がある」という気持ちで今もいます。それはよかったなあと思っています。知れば知るほど「あちゃー。」ってなるんですよね(笑)。これはどんな分野のことでも同じですが。

ま、そのせいか、第一人者って自負している人も「矛盾があるよなあ」って思いますし、その人がそんな自分に気づいて「わかってなかった」って表現されるのは、とても誠実さを感じますね。過ちを改むるに憚ること勿れ、ですよね。


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