見出し画像

学習支援という居場所づくり

私は滋賀県彦根市を中心に、家庭環境や発達特性など様々な困りごとを抱える子どもや若者向けの学習支援教室や子ども食堂を実施しています。
学習支援教室は2013年2月に始めました。きっかけは5科目で100点も届かない中学3年生の支援への呼びかけでした。家庭事情で勉強の機会を持てず、勉強の仕方も自分がわからない箇所もわからない、このままではどこにも進学できないかもという状況のなか、中学生3名に大学生サポーター3名でスタートしました。

この教室は、子どもたちの提案によりLearning Linksと命名されました。運営母体であるNPO法人Linksと、学習を介した繋がり(link)をつくる場所という願いが込められています。長いので通称は、学び育ちLL教室といいます。

2月から勉強を始めても週一回の活動で1ヶ月後の入学試験に大きな効果がでることは期待できませんでしたが、それでも子どもたちの話し相手や相談相手としてひと月を過ごしました。結果、子どもたちはどうにか高校入学が決定しました。
親戚でも、自分の子でもない、先月まで出会ったこともなかった子どもたちのことを考え、彼らの不安と挑戦を一緒に見守れたことに、何となくやり甲斐を覚えたことを思い出します。

活動はこの2月で7年目を迎えます。子どもたちや彼らを支えるボランティアの数も多くなったり、少なくなったりしながら現在まで続いていますが、活動にあたり大事にしていることがあります。
教室では、子どもに勉強を押し付けません。子どもたちが抱える困りごとは様々ですが、基本的に勉強が好きではありません。学校で勉強しろ言われ、家庭でも言われ、この教室でも勉強しろと言われたら、とてもしんどい。子どもたちは、勉強ができた方が学校生活を過ごしやすいし、大事だとはわかっています。でも学校の都合や大人の事情を押し付けられることは拒んでいるように思います。ですので、この教室は子どもにとっての2つめ、3つめの学校にしようとは思いません。大人の都合で子どもも動かすことはやめようとしています。


活動方針は、子どもたちに「伴歩、伴走、伴止」(伴に歩く、伴に走る、ときには伴に立ち止まる)することができる「ナナメの関係」を築くです。

そして、「教室のルールは一方的に定めない」というのをルールにしています。話し相手になったり、ゲームなどの遊び相手になったり、もちろん勉強したりと目の前の子どもの状況に沿って臨機応変な接し方をしています。

しかし、ほとんどの子どもたちはいずれ高校受験に向き合わなければなりません。子どもが「勉強してみたい」「ここ教えてほしい」と思えたときに、その子の側にいられる存在になることを目指しています。
※「ナナメの関係」・・子どもと親や先生は「上下」の関係、友達とは「ヨコ」の関係、その中間の関係のことを言う。

このように、子どもたちとボランティアで地域のおまつりで模擬店をだしたり、スポーツ交流をやることも、いわゆる勉強とは異なる分野で子どもたちの好きなこと・得意なことを発揮してもらうことができ、自己肯定につながると考えています。

現在、この教室を支えるボランティアサポーターは、地域の大人や大学生などで15名ほどです。

子どもたちに「伴歩、伴走、伴止」することができる「ナナメの関係」が世の中に増えていってほしい。

活動に共感いただける方、ぜひご一緒に活動を広めていきませんか! ご連絡をお待ちしています。ご支援いただける方はコメントをいただけますと最高に勇気づけられます。よろしくお願いします。

今回は、学び育ちLL教室のことを報告しました。子ども食堂の活動も別に報告の機会を持ちますので、またお読みください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 感謝