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【洋画】テルマ&ルイーズ(1991)

監督:リドリー・スコット
出演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、ハーヴェイ・カイテル、マイケル・マドセン、ブラッド・ピット

「テルマ&ルイーズ」鑑賞しました。現在読書中の「シドフィールドの脚本術」にて、例題として取りあげられている作品です。1991年度アカデミー賞脚本賞受賞&ブラッド・ピットの出世作でもあります。

アメリカのアーカンソー州。ウェイトレスとして働く中年の独身女性ルイーズ(スーザン・サランドン)は、親友で専業主婦のテルマ(ジーナ・デイヴィス)とドライブ旅行に出かける。道中でバーに立ち寄るとテルマは泥酔し、駐車場で店の客にレイプされかける。そこにルイーズが駆け寄って、男に銃を向ける。男は下品な言葉を浴びせて彼女たちを罵倒する。するとルイーズは彼に向かって発砲し、男は死亡する。二人は車に乗って逃げることに。

二人は最初はテンパっていたものの、徐々に冷静になりメキシコに逃亡することを決める。道中ルイーズは恋人のジミーに連絡を取り、逃走資金の送金を依頼する。テルマは逃走中にJ.D(ブラッド・ピット)という男に一目ぼれし、彼と一夜を共にする。

とにかく話がおもしろい!!キャラクター力などの要素を抜きにした単純な話の面白さでいえば、過去一かもしれません。本当に惚れ惚れする脚本です。以前鑑賞した「恋愛小説家」をはじめとして、脚本術について書かれている本で取り上げられている作品は本当にハズレがありません。僕は俳優として脚本読解力を高めるために読んでいますが、映画の見え方が変わるし、なにより本当に脚本がいい映画が取り上げられているので、俳優を目指していない人にもおすすめです!

特に中盤でJ.Dのシーンはマジで唸りました。「こうなっていくんだろうなー」という予想を完全に裏切られました。そこからの展開力も圧巻。どんどん予想を裏切られていきます。そして最後は鳥肌が立ちました。あのエンディングは凄いの一言。予想も裏切ってくるし、何よりある一つの事件を、我々の想像に任せて終わるのがなんとも。衝撃的かつ美しい終わり方。

この映画のテーマは「女性の権利」。共に男関係に問題を抱えている二人が、道中で男を痛い目に遭わせていくシーンは爽快。トラックの件も最高ですし、何よりテルマが自宅に警察の捜査が入っているかどうかチェックするために夫に電話するシーンは爆笑しました。見事な間です(笑)。

ブラッド・ピットはこれが出世作とのことで、珍しく助演として出演。今見るととてつもなく贅沢な使い方ですが、彼の役は非常に効果的です。僕は基本イケメン俳優が好きじゃないのですが、ブラピは男から見てもなぜか嫌な気がしない。どこか男として共感できる部分を感じるんですよね。ちょっとヤンチャな感じとか、知性を感じる部分も魅力的です。男も惚れさせるイケメンて、もう無敵ですね。

「テルマ&ルイーズ」は親友の女性二人が事件を起こすロードムービー。傑出した脚本力で、とにかく話がおもしろい!!エンディングも衝撃的です。スターになる前のブラピが見れるレアな作品でもあります。

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