子育ては失敗をしながらも続いていく…
小学三年生の三男が、「自分の部屋が欲しい」という。
自分から「何かを作りたい」「やってみたい」ということがなかった息子。ゲームをすること意外に意欲が見られず、悩んだ時期もあったけれど。
小学二年生の担任の先生との出会いで彼のクリエイティブな面が少し出てきた。その影響は今も続いていた。
「ぼくの一人部屋がないから、作る!」
段ボールを組み合わせ、カスタマイズ。中に、小さいけれど机(になるもの)を設置し、収納場所に勉強道具をしのばせた。
底にはクッションと座布団を敷き詰め、タオルケットを持ち込んで、自分の城を完成させた。
リビングの一角のこの彼の城で、彼はゲームをする時間が何よりも楽しい様子。
自分で作った城をさらにいいものにしたい、と思うのも当然かもしれない。今度は壁や屋根を作って完全に個室にしたいという。
あれやこれや考えたけど、段ボールもないし他の材料もないし、一旦諦めざるを得ず。今日はムリだけど、やり方を考えて材料を揃えてみようよ、と提案するも、兄たちにもあれやこれや言われ、彼の心がポッキリ折れてしまった・・・
ベットに突っ伏してオイオイ泣き始めた。
「せっかく作ろうと思ったのに。全然できない。」
彼のその「やりたい」という気持ちを、思った瞬間の気持ちを大事にしてあげなければいけなかったのに。
それにきちんと寄り添えなかった。
オイオイ泣く彼のそばで「ごめんね、ママも一緒にかんがえてあげればよかったね」と胸をしめつけられる想いでしばらく一緒に横になっていると、次第に落ち着いてきた。
「どんな材料なら柱と壁ができるかな」
「段ボールだと弱いから、家にある白い板ならだいじょうぶかも」
自分でいろいろ考え始め、提案してきた。
「そうだね、それもいいかもしれないね」
どんどんアイデアが出てくる息子の言葉に、ほっと安心しつつ、深く反省した。
彼が壁を作りたいと言ったとき、私の頭にあったのは、
「いやー、そんな大きいの作るのはムリじゃないかなー」
まだ始めてもいないのに、そんな否定から入ってしまっていた。
何も始まっていないのに、やってもいないのに諦めたりダメだと頭ごなしに思ったり言ったりすることは私が一番嫌いなことなのに。
自分がそんな風にすることだけはしまい、と子どもの頃思ったのに。
たとえ最終的にできない、無理なことだったとしても、入り口で親が受け止めてくれるか否定するかでは、子どもに与える影響は大きく違う。
何でも反対される、無理だと言われることは、あっという間に子どもの気力を奪ってしまうのだ。
しまった、、、失敗しちゃったな。
幸い彼がすぐに回復して、前向きに気持ちを切り替えることができたのでよかったけれど。
子どものやる気を奪ってしまうのはあっという間。
母親の責任はとても大きい・・・
失敗を重ねつつ、母として成長していかねばと改めて。
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