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【短歌日記】 無くなれば買い足せばいいヘアピンの一本である非正規の我 2023/08/27-2023/09/02



2023/08/27 豆苗は買う時少し悩みたい一週間の付き合いだから

うたの日「豆」。
豆苗を塩昆布で和え、残った根っこに水をやる。窓辺に置いておき、ふと豆苗のケースに手をやるとぬるま湯くらいの熱さになっていた。


2023/08/28 6食の米を炊いては凍らせる一日パンの余白を残し

うたの日「米」。
同僚の約半数が炊飯器を持っていないということが判明する。若干驚くとともに、自分も一人暮らしの頃は1回3合まとめて炊いて冷凍保存しつつもうっすら面倒くさいと思っていたので納得感もある。


2023/08/29 秘・奥義のピルカッターを取り出して今日生きるぶん錠剤を割る

うたの日「割」。

たまに服用する錠剤には、一本の溝が縦に通っており、なぜだか見る度に胸がときめく。たぶんピルカッターで薬を割るためのガイド線だと思うのだが、この線にぴったり合わせてカッターの刃をおろす瞬間を想像するとうっとりしてしまうのだ。きれいに割れるように、製薬工場の製造ラインにわざわざ溝を入れる工程があるのだろう、と思うとなんだかいじらしい気持ちになる。

4等分できるカレールーにも同じ萌えを感じる。板チョコはあんまり溝の通りに折れないのでそんなに好きではない(チョコ自体は好きだけど)。


2023/08/30

水曜日、やらねばならぬことを無理やりやって気絶するように寝て過ごす。


2023/08/31 無くなれば買い足せばいいヘアピンの一本である非正規の我

うたの日「ピン」。
人材も人財も苦手な言葉だ。


2023/09/01 即席の麺をそのままかじる夜 打刻時間を定時に直す

うたの日「麺」。
残業するのに事前の上長承認必須の職場、承認必須の上PCのログ自体が管理されていて勤怠時刻とPCの起動時間が合わないとややこしい書類を書かねばならない職場、特に上長承認のいらない職場を巡ってきたけれど、どれがいいも悪いもなく残業はただ心をすり減らすものだということだけを再確認している。


2023/09/02 溜まってたホームランバー一塁打まとめて捨てる秋が来たもの

うたの日「ホームラン」。
私は、アイスバーで「あたり」が出る喜びよりも、それをきれいに洗って封筒に入れて会社の住所を書いて……という行為の面倒くささを優先する側の人類である。


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