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小学生で習う「割合」はどう理解すればいい?

先日の授業のことです。


「割合」についてやったのです。


割合はつまづく子が多い単元ですが、テストで使うだけでなく、税率、利益率、原価率、割引率、達成率など日常生活でも社会に出てからもよく使う概念です。


さらに芳沢先生の「%」が分からない大学生 日本の数学教育の致命的欠陥』という本を読み、大学生になって%がわからないのはさすがにまずいな、と感じたため、ちゃんと理解させてあげたいなと思っていました。


この割合について、教科書や参考書、問題集などでは、公式や図、比などを使って説明されています。


でも、どうしても私の理解と違うのです。一般的な説明の仕方に対してなんかモヤモヤしていました。


どう考えても、「元にする量」がこれで、「比べられる量」がこれだから、割合は。。。などと考えて計算しているわけではないんですよね。2数直線図で理解しているわけでもありません。


大人であれば、もっと直感的に理解しているはずなのです。


そこで、いろいろ考えた結果、私なりに整理し、公式などの一般的な説明を使わずに割合の概念を理解してもらうという試みをやってみました。


「もしかしたらよけいわかりにくいかなぁ。」と心配していたのですが、皆すんなり理解してくれて、びっくりすると同時に安心しました。さすが子供達は柔軟ですね。


今の教科書は説明が詳しいし、表現も厳密なのですが、少しわかりにくいところがあると感じます。


逆に教科書は「どう考えればいいんだろう?」と問題提起してくれるキッカケにもなり、きちんと読めばすごく学びになる教材とも思います。


むしろ、きれいに整理されすぎている参考書や問題集だけを使っていると、「%のわからない大学生」を量産してしまうのかもしれない、と思いました。


割合のような、大人であれば誰でもわかっている概念についても、いろいろ本や論文を読んで、自分なりに考え整理してみると、割り算の概念、単位量あたりの大きさや比例、比、距離・速さ・時間など他の単元とのつながりが見えてきて、奥が深く、おもしろいなぁと思ったのでした。


このおもしろさ、なんとか伝えていきたいとあらためて思います。


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