自分を変えたいならシェアハウスに住むのがいいって知っていました?

皆さん、おはようございます。
おかのです。

【おかの】
今日は峯上さんと対談形式で、シェアハウスというテーマでお送りしたいと思います。
では峯上さんよろしくお願いします。

【峯上】
はい、よろしくお願いいたします。

【おかの】
早速ですが、何故峯上さんは生きづらさを抱えた若者たちのためにシェアハウスを始めたのでしょうか?

【峯上】
一番は私自身の原体験にあります。私がひきこもっていた当時、鬱だったこともあり、昼夜は逆転、食事も冷蔵庫の魚肉ソーセージやご飯と海苔、お風呂も週2~3回とそれはもうひどいものでした。
体力や気力、やる気もほとんどなく、毎日死にたいと思う日々でした。

【おかの】
すごく分かります。私も鬱状態だった時、似たような経験をしたことがあります。将来が見えず、過去の後悔ばかり考えていました。

【峯上】
そうなんです。私もこんな状態でどうすれば良いのか、全くわからず、とりあえず早く何とかしないとと焦って行動しては、失敗し、その度に自分を責めていました。
私の場合、運よく実家が農家だったことで、しぶしぶながら始めたものの、それが生活リズムを整え、体力づくりとメンタルの改善に繋がりました。

【おかの】
ご自身の経験から、まずは生活リズムなどの体調を整えることの大切さに気づいたんですね。

【峯上】
はい、私の場合、運が良かったからこそ、回復できたと思っています。
かといって、私と同じ環境を作ったとしても再現性が確保できるかといえば、ほとんど無理だろうなと当事者経験からわかっていました。

【おかの】
では、どうやってその再現性を高めたのでしょうか?

【峯上】
まずは、リワークと福祉の勉強を始めました。どうやって回復するプログラムがあるのか、他の支援団体を見学し、良いところや課題をどんどん洗い出しました。
課題は、どれだけ支援者が頑張っても、最後は本人の変わりたい意思や、これなら変われると思えるような支援体制をその人に合わせてオーダーメイドで作れるかどうかだということです。

【おかの】
なるほどですね。多くの団体を見学し、良いところを取り入れてシェアハウスを運用しているんですね。例えばどんなことをしていますか?

【峯上】
そうですね、例えばGiftedのシェアハウスでは働けるようになった元当事者の方が支援側に回って、生活の困りごとやサポートをしてくれています。
畑中さんは通勤中にけがをしたメンバーに手当や通院の同行をしてくれたり、他の仲間達も率先して、困っているメンバーを助けてくれたりしています。
目の前に自分と同じように生きづらさがあったにも関わらず、楽しそうに生活を送ることが出来ているロールモデルがあるということが自分もこんな風に生きることが出来る、なれるかも知れないと思えることが必要だと思うんです。

【おかの】
確かに目の前に見本となる方がいればそう思えますし、困ったときには相談に乗ってもらえるとそれだけで安心しますよね。

【峯上】
そこがすごく大切なんです。
心理的安全性ということが回復するにあたってとても重要で、実家や一人暮らしの場合、困っても相談出来なかったり、出来なくて困っているのに、「なんでこんなこともできないの?」とか、「旅行とかいって良い身分じゃないよね」とかやる気を下げるようなことを言われてしまう。
焦りが生まれたり、自分はダメなんだという風に思い込まされたりしてしまい、結果負のループに陥って、家族との関係が悪くなり、お互いが傷つけ合ってしまいます。

【おかの】
それはとても悲しいですね。シェアハウスに住むことによって、親子の距離をちょうど良くするというメリットもありそうですね。

【峯上】
それもありますね。
ひきこもっていた時は鬱陶しいけど、いざシェアハウスに住むとご飯が自動で出てきたり、洗濯物が畳んでくれてたりと、あって当たり前だったことに感謝出来たり、自分自身で身の回りを世話することで体力や、凝り固まった身体を柔らかくし、鬱の原因の肩や首のこりが改善したり、気分も良くなったりするんです。

【おかの】
なるほど、結構良い効果がシェアハウスにはあるんですね。
これまでメリットをお話頂きましたが、逆にデメリットはあるのでしょうか?

【峯上】
デメリットももちろんあります。
3~4人で生活するため、風呂の順番や、キッチンの調理時間などをコミュニケーションを取って調整しないといけなかったり、掃除当番もあるので掃除もしないといけません。
一人になれる個室はあるのですが、集団生活が苦手や音に敏感な方は難しいかもしれません。
とはいえ、シェアハウスに来る方は過去に辛い経験をしている方が多いので、優しい方が多く、困ったことがあっても話し合うことで解決することがほとんどですが笑

【おかの】
生活をしていく上で、自分で自分のことをしたり、コミュニケーションを取る練習ができるので、必要なことですよね。

【峯上】
そうですね、当事者の方で自分の思っていることがうまく伝えられなくて我慢をし、それが耐えられなくなって爆発し、仕事をやめるというような方もかつてはいました。
自分の思っていることを日頃の生活で練習し、出来るようになることが仕事をする上でも大切なことだと思います。

【おかの】
確かにそうですね。
シェアハウスに住むことで環境を変えると他にどんな良いことがありますか?

【峯上】
人間の脳は昨日したことを繰り返そうとする特性を持っています。
基本的に変化をすることが苦手なんです。
そこでシェアハウスに住むことで環境をガラッと変えると、これまでやっていたダラダラしたり、先延ばしにしたりとする悪い習慣を変えるきっかけを作ることが出来ます。
習慣化には約4~6週間、その行動をし続ける必要があり、大抵の方は一人で何とかしようとして、挫折します。シェアハウスではそこを一緒に伴走してくれる仲間がいるので、比較的良い習慣を増やしやすいんです。
それによってコツコツと自分が変わりたい、こうなりたいと思う方向へ進み続けることが出来、そしてだんだんと出来なかったことができるようになったり、働けたりするんです。

【おかの】
なるほど、確かにそうですよね。
どんな事例がこれまでにありますか?

【峯上】
例えば対人恐怖症の方が、時間をかけてそれを克服し、かれこれ二年半就労継続できていたり、重度の鬱の方がテレワーク就労でフルタイム勤務を二年していたり、嘔吐恐怖症の女性も克服して二年以上働いていたり、パワハラで統合失調症になった方も半年で一般就労したりとこれまで30人以上が働けるようになっています。

【おかの】
それはすごいですね。
何か支援でコツみたいなのはあるんでしょうか?

【峯上】
一人一人の意見を丁寧に傾聴し、支援者自身に心に余裕を持つことだと思います。
人間だからこそ、至らない点がお互いに合って、それを指摘し合うんではなく、お互いの良いところを認め合って、助け合えたり、学び合えたりできるか。
関わらせて頂くことで、私自身も多くを学び、人として大きく成長させてもらえるますし、当事者の方も成長し、幸せそうな姿を見せてくれることが本当にうれしいんです。
おかのさん達もきっと、シェアハウスを立ち上げて良かったな、いいねシェアハウスが茨城にあって良かったと思ってもらえると思います。

【おかの】
そうですね。
「あったらいいね」を大切にしている我々も良いシェアハウスを運営していきたいです。
引き続き、峯上さんよろしくお願いしますね!

【峯上】
はい!
素晴らしいシェアハウスにしましょう♪

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