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24日目:夢の国はいつだって瞬いている


フェネック文章力向上月間
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私には子供の頃から夢見て、未だに叶っていない夢がある。
それは恋人と一緒にディズニーデートをすることだ。

正確に言うと、一度だけ元彼と20歳の誕生日にディズニーシーへ行ったことがある。
しかし、そのときの凄惨たる状況といったら。

朝に弱い元彼は、行きの電車で移動してる時点で不機嫌。
せっかくバースデー用に予約したミラコスタのランチでは不貞腐れた顔で記念写真に写り、ことある事に「ここに来なければ資格の勉強が進んだのに」と文句を垂れるもんだから、入口の地球儀前で大喧嘩して、15時頃には泣きながら帰りの電車に乗っていた。
嗚呼、なんて悲惨な誕生日。しかも人生の節目だったのに!

というわけで、その頃の苦い思い出を上書きするためにも、夫には私をディズニーに連れて行ってもらいたい。
私が思い描いていたディズニーデートは、当たり前だが決してこんなものではない。
求めているのは、もっと浪漫とファンタジーに溢れた、お姫様になれるとさえ錯覚できそうな甘いデートだ。


ちなみに、ランドとシーだったら、私は断然シー派だ。
お酒が飲めるというのもあるが、やはり全般的に大人向けの仕掛けが多いからだと思う。

ヴェネツィアンゴンドラに揺られながら風を感じ、互いの存在を祈りの対象にして願いを叶える橋の下に捧げたい。
その後降りてから二人で「お願いごと何にした?」「ずっと二人で一緒にいられますように、かな」「やだー私もー!」なんてしょうもないテンションでキャッキャウフフしてみたい。

アクアトピアに乗って二人でドキドキしながらいちゃつきたいし、彼がおしゃべりな亀にしょうもない質問してるのを隣でニコニコしながら見守りたい。
疲れたらマゼランズで喧騒を忘れてゆったりランチを食べたい。途中でお酒と軽食を買って食べ歩きをするのもいい。

そうだ、そういえばソアリンにまだ乗ったことがなかったんだった。
二人で一緒に新体験をして「すごかったねー」って口々に感想を言い合いたい。


しかし、元彼の件で散々な目に遭っても「もうディズニーには二度と行きたくない!」とならないことが不思議である。
嫌な思い出があるとその場所自体を嫌いになるのはままあることだ。実際に近寄りたくなくなってしまった場所はいくつもある。
だが、それ以上に魅力的なのがディズニーマジックなのである。
夢の国は、いつだって変わらずに瞬いている。

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