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月見バーガーの外食チェーン店舗の業績は?(マクドナルド・モスバーガー・ケンタッキー・コメダ)

食欲の秋、お月見の季節ということで、様々な外食チェーンより期間限定の月見メニューが販売されています。

今回は、月見バーガーのメニューを紹介すると同時に、その販売会社の業績や株価、PERを見ていきたいと思います。

  • EPS (Earnings Per Share)は、一株あたり純利益と言われています。会社の純利益を発行済み株式数で割って計算されます。

  • PER(Price Earnings Ratio)は、現在の株価が、1株あたり純利益の何倍かを示す指標です。高ければ株価は割高となります。株価÷EPSで計算されます。

ハンバーガーの最大手、マクドナルド

まずはマクドナルドです。定番の「月見バーガー(420円)」「チーズ月見(450円)」の他、「七味香る 牛すき月見(520円)」が販売されています。

マクドナルド

日本マクドナルドホールディングス(2702)の2022年12月期の年間決算発表では、当期純利益は199.4億円、1株あたり純利益(EPS)は150.0円でした。様々な飲食店がここ数年間は苦戦する中、マクドナルドは大きな収益を上げていますね。

本日分析する会社は、マクドナルドの業績と比較していくことになります。

2023年9月現在の会社予想EPSは157.9円となっています。会社予想PERは36.4倍、株価は高めと言えそうです。PERは業種によっても異なりますが、日本の上位の企業(東証プライム市場の企業)で約20倍となっています。

Yahooファイナンス 日本マクドナルド

これよりPERがさらに高いマクドナルドは、他の企業に比べて株価が相当高いと言えそうです。

昨年は赤字でも今年は黒字予定、モスバーガー

次はモスバーガーを紹介します。モスバーガーでは「月見フォカッチャ(580円)」を販売しています。

モスバーガー

モスフードサービス(8153)の2023年3月期の年間決算発表では、当期純利益はマイナス3.17億円、1株あたりマイナス10.3円となります。

赤字ですね。しかし会社予想EPSは45.4円、つまり今期は黒字となっています。またPERは73.7倍となっています。

Yahooファイナンス モスフードサービス

モスバーガーは赤字になる前の3年間は黒字を続けてきました。2023年3月期は赤字でしたが、次期は黒字に戻る可能性が高い、と予想され、2023年の株価が形成されているように見えます。

ゼンショーのグループ企業、ロッテリア

続いてロッテリアを紹介します。ロッテリアでは「半熟月見 和風てりやきバーガー(490円)」「半熟月見 和風エビバーガー(550円)」「半熟月見 和風絶品チーズバーガー(570円)」「半熟月見 旨辛絶品チーズバーガー(590円)」を販売しています。

ロッテリア

ロッテリアは上場企業ではないため、ロッテリア単独の決算は分かりません。そこで今回は、親会社で「すき家」「なか卯」「ココス」などを展開するゼンショーホールディングス(7550)の業績を見てみます。

2023年3月期の年間決算発表では、当期純利益は132.6億円、1株あたり純利益(EPS)は87.3円でした。

会社予想EPSは151.5円で、PERは43.1倍となっています。

Yahooファイナンス ゼンショー

バーガーチェーンのマクドナルドと、多くの飲食チェーンを展開するゼンショーを単純に比較することはできませんが、PERの観点からはゼンショーはマクドナルド以上に割高と思われます。

日本では非上場、ファーストキッチン

そしてファーストキッチンでは「月見もっちバーガー(870円)」「月見もっちチキン竜田バーガー(740円)」を販売しています。

ファーストキッチン

ファーストキッチンは外資系のチェーンで、日本では上場していません。情報が少なくはっきりと比較することはできませんが、マクドナルドの10%未満の規模と思われます。

フライドチキンの代名詞、ケンタッキー

次はバーガーの店ではないですが、ケンタッキーです。ケンタッキーフライドチキン(KFC)では、「とろ~り月見チーズフィレバーガー(490円)」と「とろ~り月見チーズ和風カツバーガー(490円)」「とろ~り月見ツイスター(460円)」を販売しています。

ケンタッキー

日本KFCホールディングス(9873)の2023年3月期の年間決算発表では、当期純利益は24.9億円、1株あたり純利益(EPS)は111.4円でした。

会社予想EPSは89.8円で前年度に比べて減益が予想されています。PERは33.8倍で、マクドナルドに比べてやや低めであるものの、日本企業の平均を十分に上回っていると思われます。

Yahooファイナンス 日本KFC

ジャンルは喫茶店チェーン、コメダ珈琲店

そしてこちらもバーガーチェーンではありませんが、コメダです。コメダ珈琲店では、「お月見フルムーンバーガー(750円~820円)」を販売しています。

コメダ珈琲

コメダホールディングス(3543)の2023年2月期の年間決算発表では、当期純利益は54.2億円、1株あたり純利益(EPS)は117.6円でした。

会社予想EPSは127.5円で前年度に比べて増益が予想されています。PERは23.1倍で、日本の平均以上となっていますが、マクドナルドやケンタッキーと比較すると低めと言えます。

Yahooファイナンス コメダ

外食チェーンの中で割安な銘柄は?

今回は月見バーガーを提供している企業をいくつか紹介しましたが、この中に買いたい銘柄はあるでしょうか?

ここから先は筆者の意見ですが、「マクドナルド」「ケンタッキー(KFC)」「ゼンショー(すき家・ロッテリア)」はすでに割高と思われます。すでに日本中に店舗が広がっており、今後大きく利益を増やす余地が少ないように思われます。

そして「モスバーガー」ですが、2023年3月期が赤字にも関わらず、2023年は徐々に株価が上昇しています。2023年の黒字予想はすでに株価に織り込まれていると思われます。こちらも現在は割高に見えます。

最後に「コメダ珈琲店」ですが、こちらはまだ店舗増加の余地があるように見えます。ただ現在でも日本企業の平均を上回るPERですので、買い時を間違えると高値掴みとなると思います。

いかがでしょうか。すでに株価割高と思われる企業が多いですが、今後なんらかのタイミングで株価が下がる可能性もあります。その際にまた株価を見ていきたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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